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出世作『中学聖日記』で感じた“心地よさ”

――9月1日から公の場でも「水上」さんと呼ばれるようになって、慣れましたか?

水上:だんだん慣れてきましたよ。最初周りが「そうだった、健史くんじゃないんだ、水上さんなんだ……!」という驚きに対して、僕の中でも何と言いますか「ざわめき」のようなものはありました。でも今日の午前中、撮影の衣装合わせがあって皆さん普通に「水上さん」って。「岡田健史」時代にご一緒した方々も普通に「水上」とか「水上さん」と呼んで下さって、嬉しかったですし、ありがたかったですね。

――こういうお話をしているうちに、気がついたら馴染んでいくのでしょうね。

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水上:そうだと思いますよ。「岡田健史」も、最初は名前を呼ばれても自分だとピンとこなくて全然リアクションできませんでしたから。いつだったかちょっと忘れてしまったんですけれど、撮影現場の遠くから「オカダさぁーーーん」って呼ばれて、あれっ、誰だろう、俺しかいないのに? あっ! 俺だっ! マズいマズい、いかなきゃって(笑)。そんな感じで最初は慣れませんでしたから。「水上恒司」の名前も皆さんに早く浸透できるようにまたイチから頑張りたいですね。

 

――2018年にデビューされて5年目を迎えます。デビュー作『中学聖日記』で一躍脚光を浴びて、その後すぐ『望み』『弥生、三月-君を愛した30年-』『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞して一気にトップスターの仲間入りをしました。

水上:ドラマとか映画、みんなで一緒にモノを作り上げていくのは楽しいです。今もそうですし、どんなに忙しくても辛いとか、嫌だなとかはなかったですね。撮影現場の居心地が本当によかったんだと思います。

 ただ、この1年は、やっぱり孤独や複雑な感情もありました。「なんでそんな風に見られるんだろう」とか、「そうじゃないのに」って……。でもしょうがない、しょうがないですよね、自分で選んだ道ですから。