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はじめに5000万円で買ったもの

――銀行から入金連絡が入った後のお話を聞いていいですか。

ぽんぽん 銀行の営業の方が挨拶に来て早速、金融商品の営業を受けました。そのとき、年利1%のゴールドマン・サックスの社債を5000万円分買って。

――スポーツくじが当たった直後、最初の買い物が5000万円の金融商品だったということですか。

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ぽんぽん そうですね。もともと学生時代にデイトレードをやっていたので基礎知識はあったんです。たいして儲からなかったからそれ以降ほとんどやっていなかったんですけど、当時はアベノミクスが始まったばかりで時代もイケイケドンドンだったというか。

――銀行の人ものせてくるような。

ぽんぽん すごかったですね。地方から東京に戻ったあともすぐ銀行に呼ばれて、支店長やら証券会社のプライベートバンクの室長やら8人ぐらいがバーッと並んで金融商品の営業がはじまりました。で、3億円分をさらに金融商品につぎ込んで、2億円分は保険商品を購入しました。

3か月で当選金の大半を使い切り…

©文藝春秋

――ゴールドマン・サックスの社債5000万円と合わせて5億5000万円を使ったことになるかと思いますが、この「買い物」はどれくらいの期間で?

ぽんぽん 3か月で5億5000万円使いました。お金持ちの知人から唯一受けたアドバイスが、「銀行の人は気をつけたほうがいいよ」だったんですけど、見事に使いましたね。ただ、そのときは日経平均株価がどんどん上がっていくようなときだったので買いどきだった、ということですね。

――金融投資以外に羽振りがよくなったものってありますか。

ぽんぽん 高級車です。今もレクサス4台、ベンツ1台を保有していて、家族に貸したりしてます。自分だけいい思いをするのはちょっと、ね。気持ち悪いっていうか。

――それは、宝くじやスポーツくじという棚ぼたで得た大金ゆえに生まれる感情ですかね。

ぽんぽん まあ、そうですね。自分の事業やスキルで大金を得た人にはとんでもない努力がありますよね。一方、自分がお金を持てたのはあくまで運が良かっただけで、能力や実力じゃない。だから、まったく畑違いの飲み屋を開いてみようとか、そういうチャレンジ心はまったくないですね。