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アンドロイドモデルをしていると誹謗中傷に傷つきにくいワケ

――知名度があがったことで、誹謗中傷されることもあるそうですね。

SAORI アンチコメントはきますね。モデルという肩書で活動しているから、特に容姿に関する批判が多くて。でも、それで落ち込んだり、傷ついたりすることは少ないです。

 だって、アンドロイドモデルの時は、私だけど私じゃないから。演じていることで、アンチコメントや誹謗中傷に対して壁を作れているんだと思います。「アンドロイドお姉さん、大変だなあ」って。

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 本名ではなく、「アンドロイドモデルのSAORI」として活動していることで、ある意味自分を守れているのかもしれません。

周りからは「いつまでアンドロイドをやるの?」と聞かれるが…

――SAORIさんにとって、アンドロイド役を演じることはいろんなメリットがあるのですね。

SAORI アンドロイドモデルの肩書で活動を始めて、今年で6年目。周りからはよく「いつまでアンドロイドをやるの?」と聞かれるんですよ。私自身、以前はそこに不安があったのですが、最近は「いつまでアンドロイドを演じられるのか」というのも、エンターテイメントのひとつとして楽しんでほしいと思うようになりましたね。

——朝倉未来さんとのコラボ動画のような、「人間かアンドロイドかわからない」ドッキリは、またやりたいと思いますか?

SAORI 私、昔からサプライズで人を楽しませるのが大好きなんです。だからイベントや動画で「これは本物なの? アンドロイドなの?」って見ている人をドキドキさせることはこれからもやりたい。

 ただ最近は知名度が上がってきて、YouTube界隈だと顔バレしちゃうことが増えてきて……。モデルになってからずっと「売れたい」って思ってきましたけど、ドッキリをしかける時に関しては知名度が邪魔だなと気付きました。

 ただ、どこかの街頭でアンドロイドとして設置されてみるとか、フリーハグイベントを町中でやってみるとかなら、まだまだ驚かせる自信はあるので、これからも続けたいです。

――最後に、今後の活動予定についてお聞かせください。

SAORI 昔から旅が好きで、旅先での出会いもたくさんありました。地方で頑張っている若い人たちの話を聞く度に、「私も何かお手伝いできることがあれば」と思っていたけど、昔の私には難しかった。

 でも今は、YouTubeの活動を通じて仕事の幅も少しずつ広がっていて。最近では地方創生に関するお仕事の相談をいただくことも増えているんですよ。

 だから、今の私ならできることがあるかもしれない。アンドロイドがどうやって地方創生に貢献できるか、そこも含めて注目してもらえると嬉しいですね。

 撮影=橋本篤/文藝春秋