〈あらすじ〉
2016年、マドリード。フォトグラファーのジャニス(ペネロペ・クルス)は産院で、17歳のアナ(ミレナ・スミット)と同室になる。シングルマザーになることを決意していた二人は、同じ日に女児を出産し、再会を約束して退院する。
その後のDNA検査の結果で、ジャニスは、自分と娘の血が繋がっていないことを知り、産院での取り違えを疑うが、悩んだ末に、この秘密は封印すると決め、アナとの連絡を絶つことに。1年後、アナと偶然に再会したジャニスは、彼女の娘が亡くなったことを知らされる。
〈解説〉
『ペイン・アンド・グローリー』に続くペドロ・アルモドバル脚本・監督作。二人のシングルマザーの数奇な運命と絆を描く。第78回ヴェネツィア国際映画祭最優秀女優賞受賞。123分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆ともに未婚の女二人の、「母性」のゆくえ。P・クルスの衰えない美貌。R・デ・パルマの奇抜顔。この監督ならではの味。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★★浅いメロドラマになりかねない話が香り高いスープに化けた。省略の魔術。融合の膂力。抽出されたエキスが味わい深い。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆シングルマザーの話に収まらず。命を失う現実を背景に、過去の惨劇を露わにする展開は壮大な愛を身近に感じさせる。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆アルモドバルの先駆性と深化を同時に見せつける堂々の出来。ジャニスの「サマータイム」が流れる箇所の鮮烈さに痺れる。
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洞口依子(女優)
★★★★☆2人の母親のパラレルな関係と内戦で消えた人々の遺骨発掘。真実、記憶、継承。母性と色香が同居するペネロペを是非!
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『パラレル・マザーズ』(スペイン・仏)
11月3日(木)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテほか全国順次公開
https://pm-movie.jp/