〈あらすじ〉

 1933年のニューヨーク。町医者のバート(クリスチャン・ベール)は、戦友で親友の弁護士ハロルド(ジョン・デヴィッド・ワシントン)を通じて、第一次世界大戦の戦場で世話になったミーキンズ将軍の検死を依頼される。結果、毒殺の疑いが浮上するが、その直後、二人はある殺人事件の容疑者に仕立て上げられてしまう。

 濡れ衣を晴らすために奔走していると、大戦直後にアムステルダムで三人での共同生活をしていたヴァレリー(マーゴット・ロビー)と、十数年ぶりに再会。「互いに守り合う」というかつての誓いを胸に、将軍の死の謎に迫る三人は、世界を揺るがす恐ろしい陰謀に巻き込まれていく。

〈解説〉

 監督・脚本は『アメリカン・ハッスル』のデヴィッド・O・ラッセル。壮大な陰謀の裏側を、実話と創作を織り交ぜて紡ぐクライム・ストーリー。134分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆30年代、品格のある家具調度と衣裳。見どころたっぷりだが人間ドラマとしては、やや物足りず。あの名優登場で救われた。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆謎解きやロマンスに「ひねりの利いた笑い」まで盛り込みながら、歴史の教科書的な説明に押し負けている。もったいない。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆映像のギョッとする面白さと音楽の心地よさに謎がパズルみたいに構成され、ラストの実写講演の言葉は深く心に刺さる。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆クセの強い監督の過剰な個性が前面化。ほぼ怪作だが、有名な委員会での告発に至る歴史との狂騒的な戯れ方など独特だ。

  • 洞口依子(女優)

    ★★☆☆☆不思議な料理の味わい。A・マッケイとW・アンダーソン風味仕立て、ちりばめられたスタア添え。撮影と美術は星。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『アムステルダム』(米)
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開中
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