〈あらすじ〉
1942年、ナチス占領下のフランス。ユダヤ人青年のジル(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)は、自分はペルシャ人だと嘘をつき、九死に一生を得る。
強制収容所に連行されると、終戦後にテヘランでレストランを開く夢を持つコッホ大尉(ラース・アイディンガー)から、ペルシャ語の単語を毎日4個ずつ教えるよう命じられる。ジルは機転を利かせ、架空のペルシャ語を創作し、全てを必死に記憶していく。兵長のマックスは彼の嘘を執拗に暴こうとするが、大尉はジルを庇護の下に置き続ける。同胞が次々と処刑される中、ジルは生き延びることに罪悪感を覚え始める。
〈解説〉
強制収容所を舞台に、ユダヤ人とドイツ人大尉の奇妙な関係と数奇な運命を描く人間ドラマ。『砂と霧の家』のヴァディム・パールマン監督作。129分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆面白い着想の映画。ナチス将校を相手にペルシャ人を装うユダヤ人。崖っぷちの嘘で命をつなぐ。サスペンスとおかしみ。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆まだ秘話があったか。重層的で緊密なサスペンスと沈着なキャメラワークが持続する。男優ふたりのアンサンブルも充実。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆運良く死を免れた主人公の、化けの皮を剥がされる瞬間を覚悟させられる展開にハラハラ。造語の記憶法が切ない鍵に。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆『シンドラーのリスト』のような映画、の量産には疑問もあるが、これはドラマ運びの工夫が光る。サバイバル劇の佳作。
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洞口依子(女優)
★★★★☆架空の言語と記憶を見事に取り入れた脚本、独創的なホロコースト映画。絵画的ショット。悲劇の中に隠されたウィット。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』(露・独・ベラルーシ)
11月11日(金)よりkino cinéma横浜みなとみらいほか全国順次公開
https://movie.kinocinema.jp/works/persianlessons/