キンプリのデビューで焦った当時の大人Jr.たち
「大人Jr.とは人気がある年長のJr.たちのことで、当時はJr.全体を牽引していました。兄組、年上組と呼ぶファンも多い。
この5グループのメンバーは年齢も近いこともあり、仲が良いメンバーが多かった。仕事で遅くなったときはジャニーさんのマンションで泊まることも多く、仲が深まるのも当然ですよね。このユニットになる以前には別ユニットで一緒になったり、同じ舞台に立ったりすることも多く、比較されることもありました。ただそれぞれが申し分ない実力を持っていて、いいライバル関係にあったと思います。
ただ、デビューを支えるスタッフの数が足りていないことなどもあり、デビューまではまだまだ遠かった。当時のジャニーズのエリートコースといえば“10代でのデビュー”ですから、当人らも焦っていたと思いますよ」(前出・ジャニーズ事務所関係者)
確かにジャニーズWESTが2014年にデビューして以降、新グループのデビューは途絶えていた。ファンの間にも飢餓感があったからか、Jr.人気は高騰した。大人Jr.らのライブのチケットは高値で転売され、チケット入手も困難な状況だった。
「チケットは2桁万円で取引」“Jr.戦国時代”とは
「ライブ『お台場 踊り場 土日の遊び場』では、チケットの転売価格が際立って高かったのを覚えています。確か、Mr.KINGは10公演もあったのにチケットは12万円前後、Love-tune、Prince、SixTONESの3グループは10万円前後、Snow Manが7万円前後、Travis Japanが5万円前後くらいだったと思います。キャパの問題もあったと思いますが、それくらい熱狂的なファンが多かったんです。“Jr.戦国時代”ですよ」(前出・ジャニーズファン)
そこで “一抜け”したのがKing & Princeだった。ジャニー氏に直談判し、Mr.KING、Princeが合流して、2018年1月17日にデビューが発表された。
隣で悪戦苦闘していたライバルのデビュー。他の大人Jr.らの胸中はさまざまだったようだ。元ジャニーズJr.が明かす。
「実はこの時期、ほとんどのJr.に対して『デビューは難しい』と事務所から伝えられていたんです。Snow Manはジャニーさんから直接『ユーたちは売れない』と言われていたし、Love-tuneも滝沢くんから『このメンバーでのデビューは難しい』と言われていました。
そんな中でのキンプリのデビューですから、複雑でしたよ。『自分達もデビューできるかも』と意気込む奴もいたし、あからさまに焦る奴もいた。でもデビューは“大人たち”が決めることなので、自分たちには特にできることはないんですよね。だからまずは目の前にあることを淡々とこなしていくJr.が多かったです」
ほかの元ジャニーズJr.は「人気も実力ももちろん大切ですが、事務所内で『誰が推してくれるか』が本当に重要なんです」と続ける。