16歳の少女に対する東京都の“淫行条例”違反で逮捕・起訴されていた「トー横のハウル」こと小川雅朝被告(33)が、東京拘置所内の自分の部屋で体調が急変し、死亡したことが分かった。今月22日には東京地裁で初公判が予定されていた。

 逮捕前は少年少女たちが心を開く存在としてNHK番組「クローズアップ現代+」に登場するなど、トー横界隈の有名人だった小川被告。しかし過去には、別の少女に対する強姦容疑などの逮捕歴があったという。一体どんな人物だったのか。「週刊文春」の記事を再公開する(初出:週刊文春 2022年7月7日号 年齢・肩書きは公開時のまま)。

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 NHKが、寄る辺ない子供たちの救世主として持ち上げた、青髪にサングラスの男。「ハウル」と名乗ったその人物は、前科もある“淫行犯”だった。

©:iStock

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相手が18歳未満だと知った上で、淫行を繰り返していた

 小川雅朝容疑者(32・以下ハウル)が16歳の少女に対する東京都の“淫行条例”違反で警視庁に逮捕されたのは、6月22日。その4カ月前、「クローズアップ現代+」は「トー横キッズ」を特集していた。

送検されるハウル(TBSより)

 舞台は新宿歌舞伎町。東宝ビル横の広場にたむろする未成年の子供たち、通称「トー横キッズ」の生態に迫ったドキュメンタリーだ。

 ハウルは家出状態の少年少女たちが心を開く存在として登場。少女の売春を窘(たしな)めるシーンもある。同番組は2月のギャラクシー賞月間賞を受賞。ところが――。

「ハウルは昨年夏に出会った家出少女と何度も淫らな行為に及んでいた。帰宅した少女は母親に相談。母親がハウルに『娘は16歳なので、もう誘い出さないでほしい』と何度も警告したが、以降も淫行を繰り返しており、相手が18歳未満だと知った上での犯行と見なされた」(社会部記者)

少女に「体は売るな」と諭していたが……

 ツイッターで「歌舞伎町の子供たちを守る」と謳っていたハウルは、ボランティア団体「歌舞伎町卍会」の総会長を自称。トー横界隈の有名人だった。だが、ある民放記者はこう明かす。