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 団地の真ん中を東西に横切る大通りがあって、その地下に大江戸線の光が丘駅。北側には光が丘IMAという商業施設があり、その向かいには区民センターや郵便局、警察署、消防署といった公共施設が並ぶ。他は……まあ、団地である。

 リノベーションされたのかどうか、背の高い最近のマンションっぽい建物もあれば、昔ながらの団地風もある。歩いても歩いても、そこはひたすら団地である。団地の中には小学校もいくつかあるし、病院や清掃工場まであるから、もうこれだけで独立した立派な都市の様相だ。

実際に歩いてみると目につくのは団地ではなく…

 もちろん永遠に続く団地地獄などではなくて、10分も歩けば団地の端に出る

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 例えば西側は、団地の端っこに都道443号線。交差点にはジョナサンがあって、つり具の上州があって、つまりはどこにでもあるような郊外道路。その先も町が途切れるわけはなく、延々と住宅地が続いている。

 このあたりの住宅地は、東京の郊外ではまったくおなじみの光景であった。光が丘は、練馬区北部の住宅地の中の団地都市、というわけだ。

 

 さて、団地の中を歩いてもいつまでも団地、というのはその通りだが、実際に目に付くのは団地というよりは公園である。団地の建物の間に申し訳程度の公園が、などとはレベルが違う。むしろ公園の中に建物があるというほうが正しいくらいだ。

 光が丘駅のすぐ南側をまっすぐに進むと練馬区立夏の雲公園。夏の雲、などといいながらもその道筋には黄金色に色づいたいちょう並木が美しい。南側の西には春の風公園、北にいけば秋の陽公園に四季の香り公園などなど、まあとにかく公園だらけ。

 

 そして極めつけは、駅の北側、光が丘IMAの脇のふれあいの径を進むと広がっている都立光が丘公園である。

 実に60ヘクタールを超える広大な敷地の中には野球場や陸上競技場、テニスコートなどもあり、バーベキューやデイキャンプも楽しめる。“光が丘”と呼ばれる地域の中で、その北側の大部分を占める光が丘公園。これこそが、光が丘という町の圧倒的なシンボルなのだろう。