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予知夢をどのように解釈すべきか
しかし、今は違います。私のマンガや言葉に、多くの人が目を向けてくれています。だとすれば、今後起こるかもしれない災害への警鐘を鳴らすことによって、被害を最小限に抑えることができると思うのです。
私の防災意識も変わりました。自宅周辺のハザードマップを確認したところ、江戸中期の大津波を軽視していて、想定が甘いことがわかったのです。さらに調べると、その時の洪水で、今もある神社が1キロほど移動していたことも知りました。
こうした事例は、日本全国にあるでしょう。皆さんには、自分の住んでいる地域の地形の特徴や過去の災害を自分で調べた上で、しっかり備えてほしいのです。想定を超える災害があれば自宅が埋まる、といった危機が潜んでいるかもしれません。また、熱海で昨年起きた伊豆山土砂災害のような人災も考えられます。
いずれにしても、考えうる様々な災難に対して、備えておくに越したことはないはずです。いざという時「やっておいてよかった」と言うことはあっても、「やりすぎだ」と苦言を呈する人はいないですからね。
出典元
【文藝春秋 目次】<絶筆>石原慎太郎「死への道程」/<芥川賞>「太陽の季節」全文掲載/驕れる中国とつきあう法/「品格なき大国」藤原正彦
2022年4月号
2022年3月10日 発売
特別価格1100円(税込)