「いちばん僕が悪かった」
「寂しいのはあったんですけど、これはアカンことしてるんやというのがやっぱり芽生えてきて……。それなのにズルズル関係を持ってしまったところは、いちばん僕が悪かったことやと思います。連絡して、もう会わないでおこうっていうのは僕から言いました」
最後に一度だけ会うことを望んだA子さんは、泣きながらしんいちの部屋を訪ねた。しんいちも会うことは受け入れたが、入ることを許したのは玄関までだった。「ごめんね、お仕事頑張ってね」。A子さんはそう言い残し、ゆっくりともう二度と来ることのない部屋を後にしたという。
その2カ月後、しんいちは「R-1」王者に輝き、生活は一変。待ち望んでいた多忙な日々が訪れた。A子さんが去った部屋にはまた“仲の良い”女性がやってきたが、時が経ったある日、しんいちの元に1通のメッセージが届く。
「優勝おめでとう。ちゃんと離婚できました。お笑い頑張ってね。私も仕事頑張るね」
A子さんからの短い報告とエールに、しんいちも短く返信したのだった。
「彼女とのことがあって、僕の中で結婚してる人と仲良くするのはやっぱりアカンと。それでも恨む気持ちとかはなくて、僕の責任でもあるんで偉そうに言える立場じゃないんですけど、これからはお子さんと一緒に幸せに暮らしていってほしいと本当に思ってます」
所属事務所は「週刊文春」の取材に、以下のように回答した。
「弊社所属のお見送り芸人しんいちが、幾度も皆様に不快な思いをさせてしまっていること、誠に申し訳ございません。前回の記事のあと、本人も反省し、いただいたお仕事に向き合っていた矢先、またしても、応援してくださる方々の期待を裏切ることとなり、大変心苦しく感じております。今後は人様を幸せな気持ちにする記事で注目される芸人になれるように、事務所共々がんばりますのでご容赦いただきますようお願い申し上げます」
しんいちが言う。
「ちょっと前くらいから、DMは閉じてるんですよ。もうゆっくりと落ち着こうかなというのもあって。暴れん坊でもなくなって、おとなしくしてます」
これで、オンナ好き芸人しんいちも見納め……ではなかった。
「とはいえですよ? やっぱり、おとなしく、デートはしたいなと……。ゼロにするということじゃなく、おとなしく……。DMは引退して、その……、コンパとか。普通の出会いでも全然デートできるんで、ルールだけ間違えないように……」
やっぱりブレない「R-1」王者だった。
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