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「誰だって食べたいでしょ!」有名人との会食に“勝手に友人を連れてくる”ことも…林真理子が激怒した「社交界のタブーな人たち」

『成熟スイッチ』 #1

2022/12/04
note

「お仕事は何をしていらっしゃるの?」

 最近は世の中がいっそうコンプライアンスにうるさくなりました。時には酒席で出た本音が後年に問題化することさえあります。とくに私も含めて世間に名前を知られている人たちは、なにかと発言に注意を払わなければなりません。だからこそ、ごく内輪の会食の場ぐらいは好きなことを喋りたい。

 ところが、何のリスクも負わずに黙って人の話を聞いているだけの「口角上げ女」の登場で、それもままならなくなるのです。

 そう、私は「口角上げ女」を嫌っています。

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 もちろん、そうした女性を連れてきて、紹介もしない男性も悪い。その他のメンバーだって、誰だかわからない人と一緒にご飯を食べるのは不愉快です。たまにはマイクを与えてあげないとかわいそうですから、私は「口角上げ女」に底意地悪く尋ねます。

「お仕事は何をしていらっしゃるの?」

 すると、実はけっこうな有名人の娘だったり、「えっ、そんな仕事あるの!?」という仕事をしていたり、面白い経歴の持ち主だったり、その場が盛り上がることがあるのです。

「このあいだまで舞妓さんをしていた」という話にみんなが食いついたり。そういう話を詳しく聞いてあげることで、居づらい思いをしていた「口角上げ女」も救われているはず……。

林真理子さんが嫌う「口角上げ女」とはいったい ©文藝春秋

 しかし「口角上げ女」がネタを持っていなくて面白くなければ、私は容赦ありません。わざとらしく男性にこう聞くのです。

「あ、奥さん、元気だった?」

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