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 本人の意志も入隊の日付も決まったが、女性の間ではいまでも「もったいない」という声は大きい。ソウル在住の20代女性はこう話す。

「個人的にそこまでファンなわけではないのですが、BTSの活動停止は韓国にとって“もったいない”と思います。韓国が『世界一クールな国』扱いされることなんてこれまでなかったですよね。スポーツ選手が競技力低下の可能性があるということで兵役を免除されているのなら、芸能グループだって同じように歌やダンスの能力が落ちるかも知れない。何より、アイドルの人気は一度落ちたら元には戻りづらい。BIGBANGなど多くのグループが兵役後に再始動していますが、最盛期の人気は取り返せていませんし」

 一方で男性は「ビルボードで1位を取るのはオリンピックでメダルを取るより難しいんじゃ?」という声もあるものの「行って当たり前」という意見が大半を占めるようだ。「今の政権は保守政権ということもあり、例外を認めたら支持率低下につながる」という事情もあったという。

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ホワイトハウスを訪問したBTS(5月31日) ©️AFLO

「冬のソナタ」のペ・ヨンジュンは視力を理由に、「あなたがチュキだから」で人気になったチャン・ドンゴンは胸の病気を理由に兵役を免除になっている。しかし「免除の理由がどこまで本当なのか分からない」(前出の20代女性)と、冷たい視線を向ける国民も多い。

 こういった世論を受けてか、BTSメンバーは兵役に就くことを決断。兵役の辛さは、配属先によって全く異なるという。

BTS ©AFLO

「芸能人は軍隊で『いじめ』の対象になることも多く、以前は芸能の専門部隊に入ったり、警察勤務で兵役の代替をしたりと特別扱いを受ける人もいました。しかしRainさんのケースなど問題行動があいつぎ、最近はあからさまな優遇はできない状況になっています」(前出の国際部記者)

 当のジンさんはというと、北朝鮮との軍事境界線に近い京畿道にある陸軍師団新兵教育隊に入隊し、5週間の訓練を受けた後に最前線部隊へ配属される予定だという。兵役中の生活について、実際に兵役を体験した韓国人男性に話を聞くことができた。