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「最初の新兵教育期間は外部に連絡するのは一切禁止でしたが、部隊に配属されてからは電話が使えるようになります。最近はさらにルールが緩和されているようです。私が配属された空軍では毎朝6時前に朝礼が行われ、射撃や戦闘の訓練をしてから部署ごとの業務をします。私の場合はコンピューターのシステム管理や、航空機の整備、機内用品や制服部品の発注などでした。片付けや掃除も含めて18時には訓練が終わり、それから食事をとって売店で買ったタバコで一服しているとあっという間に就寝時間の21時という流れでした」(35歳男性)

 兵役では生活が一変することからうつ病を発症したり、精神に不調を来す人も少なくない。いったいどのような訓練をしているのだろうか。

写真はイメージです ©iStock.com

 「何の意味があるのだろう? と疑問に思う訓練も正直ありました。寒い国境警備に耐えられるよう、雪山に登ったり冷水を浴びる訓練がありました。震えていたり、寒いなんて言葉を上官に聞かれたりすると、罰としてスクワット3000回。しかし、雪山を登って帰ってきた人に冷水をかけるのが本当に訓練なんでしょうか……。雪山で犬を捜索する訓練もありましたが、単に上司のミスで逃走した犬を探させられただけだったように思います」(同前)

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 爆発物や化学薬品を扱うなど危険な訓練の実例は多くでてきた。韓国人男性にとって「訓練のキツさ」は鉄板ネタでもある。それ以上に深刻なのが、人生の選択が詰まった20代に約2年間の空白が生まれることによる「キャリアへのダメージ」だという。

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「大学を休学して兵役へ行くか、卒業してから行く人が多いのですが、どうしても社会に出るのは遅くなります。特にエリート層は大学院へ進んだり海外留学をするケースも多いので、兵役を終えて働きはじめた時には30前後という人も多い。男性が軍隊でいじめられている間もスムーズにキャリアを積める女性が羨ましいです。女性にも兵役があるべきだと思いませんか?」(30代男性)