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〈W杯・渋谷の狂騒〉「『合法痴漢?』みたいな状態でした! 楽しかったー」死の組でグループリーグをまさかの1位通過…そのとき渋谷はどんな状況だったのか

〈W杯・渋谷の狂騒〉「『合法痴漢?』みたいな状態でした! 楽しかったー」死の組でグループリーグをまさかの1位通過…そのとき渋谷はどんな状況だったのか

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「8000円払ってタクシーで川崎から来ました」

 試合終了直後、駅周辺を歩くコスプレ姿の男性に話を聞いた。

タクシーを利用して渋谷まで来たのだという

「2点目入れた瞬間からこれは行かなきゃと思って。8000円払ってタクシーで川崎から来ました」

 高いお金を出してまで……と思い、なぜ、わざわざ渋谷を訪れたのかと聞くと「快挙を味わいたいと思ったんですよ」という。

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 どうやら、というべきか、想像通り、というべきか、渋谷駅前での一体感を目的に現地を訪れている人は一定数いそうだ。

 ハチ公前では、男性のグループが大盛り上がり。

終電で渋谷まで来たのだという

「終電でこっちに来てみんなで応援してました。前半はめっちゃヤキモキしましたけど……。みんなでこうして祝えて最高です。

 こういうところに集まっていると、騒ぎたいだけって思われるかもしれないですが、どちらかというと、サッカーそのものが好きです。そのうえで、みんなで代表を応援したいなという気持ちでここまで来た感じですね」

 仲間内で集まって真剣にサッカーというスポーツを楽しんでいるのだという。もちろん、皆が皆、お祭り騒ぎをしたいだけというわけではないのだろう。しかし、こうして話を聞いてる間にも、スクランブル交差点はどんどん騒がしくなってくる。

肩車で歩道を渡る男性に対して警察官が大声で注意する

「オー! バモニーッポーン! ニーッポーン! ニーッポーン! バモニーッポーン!」

「左側通行! 左側通行! 斜め横断はできません!」

 日本代表のチャントと警察からの警告が常時ぶつかりあっている状況だ。しかし、渋谷の群衆は我関せず。歓喜の渦の中で思い思いの行動をとっている。

 取材を続けて気になったのは、動画を撮影している人の多さだ。