保育園で1歳児に対して行われた、逆さづりなどの信じがたい虐待の実態が明らかになった。
暴言、暴力、宙づり…保育士が虐待
これは11月29日、保育士が1歳児に虐待をしていた問題で、保育園が保護者に行った説明会の音声。
保育園:
ご就寝中の園児に対し、ご臨終ですと言った。給食を食べない園児に対し、園児の足をつかみ宙づりにした。
耳を疑うような虐待。これらの行為が発覚したのは、静岡・裾野市にある「さくら保育園」。
虐待は2022年6月~8月にかけて、30代~40代の女性保育士3人が複数の1歳児に加えていた。
市が公表した、虐待の驚くべき内容。それは「ブス」などと暴言を吐く。頭をバインダーでたたく、園児にカッターナイフを見せて脅す。
さらに、園児の足をつかんで宙づりにするといったものだった。信じがたい虐待行為は、確認されただけでも15に及んでいた。
「連絡も取れない」園の説明会に虐待した保育士は表れず
保育園は11月29日夜、急きょ保護者説明会を開き、集まった30人余りの保護者に謝罪した。
その後、2時間以上にわたった非公開の説明会では、保護者から激しく追及される場面も。
保護者:
自分の子どもがそんなことされてたらと思ったら、どう思います?
保護者:
感情こらえるので必死なの、こっちも。あんたたちぶん殴りたいくらいの気持ちなんだよ今。
虐待を行った3人の保育士が説明会にいなかったことについても、保護者から厳しい声が飛んだ。
保護者:
当事者3人ここに連れてきてよ。今すぐ連絡して。知ってるでしょ。これだけニュースでやってるんだから3人とも。
保育園:
1人は連絡も取れない。(家に)行っても返されます。
保護者:
そんなことありますか?
涙する保護者も…市は刑事告発も検討
この場では、保育士の問題行動の理由や、誰がどんな被害を受けたのかは、明らかにされなかった。
曖昧な説明に、保護者の中には涙を流す人もいたという。
保護者:
本人の口から理由が聞けるわけでもないので。かなり説明を聞いていても、いろいろ疑問が残るところが…。
保護者:
自分の子かもしれないという気持ちでいます。
裾野市は11月30日に会見を開き、特別監査を実施し、実態を確認でき次第、刑事告発も検討するとしている。
(「イット!」11月30日放送より)