本当はもっとボールを握って攻撃したいですけど…
「(ドイツ戦、スペイン戦は)前半守って、後半攻勢に出るみたいな流れはありましたけど、ただ全体的に良い守備から良い攻撃というコンセプトはこのチームを作る中でも、W杯の3試合の中でも変わらずにあって。本当はもっとボールを握って攻撃したいですけど、相手が強いので相手の圧力を受けながら試合を展開しなければいけないという流れになってると思う」
あくまでここまでの2勝が“弱者の戦い方”であったことを自覚しつつ、さらに上に行くための学びもあった、という。
「昨日のスペイン戦も、選手のがんばりを讃えてあげたいとは思うけど、できればスペインのようにもっとボールを握りながら試合をすすめて、もっと前からプレッシャーに行くことができれば。昨日の試合では、ワールドカップ基準、ワールドカップで勝っていくために必要なことを学びました。その上で、今の我々にできる、“勝つ確率を高める戦い”を選手たちがよく試合の流れを見ながら、理想と現実を考えながら戦ってくれたという風に思います」
田中碧は「僕らが2強側にいくとは思えない」
“強者の戦い方”と、日本が現時点で選択できる戦い方は違うものだということは選手も認識している。スペイン戦後、この日の決勝点を決めた田中碧は試合後のミックスゾーンでこう言っていた。
「このグループの2強2弱の構図は4年後でも変わらないし、僕らが2強側にいくとは思えない。でも、今大会で結果だけは勝ったという自信があるし、その積み重ねで強豪国になっていくのかな」
得たのはあくまで結果だけという認識だ。その上で、現時点でのマインドの持ちようは明確だ。
「最初から強い国はないし、今はまだ世界から見て強豪国になったとか強くなったと思われてるとは思わない。でも、自分たちで強いと信じることは大事、外野がなんて言おうと自分たちで自分たちを信じることが今は大事かなと思います」(田中碧)
今できるのは、何はともあれ結果を出すこと、自分たちを信じることの二つだ。