改名の要件は厳しくあるべき
ーー改名するにあたっての要件は厳しいのでしょうか。
赤池 そこそこ基準があると思います。変更が認められるには、「名の変更をしないとその人の社会生活において支障をきたす」といった正当な理由が必要です。例えば、「むずかしくて正確に読まれない」「異性とまぎらわしい」「同姓同名者がいて不便である」といった理由です。2回目の改名はほぼ認められないので、変えたい名前は慎重に選ぶべきですね。
改名の要件は厳しくあるべきだと思います。やはり一定の制限がないと、変わった名前に変える方も出てくると思いますし。
ただ、僕自身、改名するのにわざわざ隣の市の家庭裁判所まで通うのが本当に大変だったので、そこは少しなんとかしてほしいところですね。学生で地方に住んでいると、いくら親の同意なしに改名できたとしても、そもそも家庭裁判所まで1人で行けないという人もいると思うので。難しいかもしれないですが、ネット上で申請できるような仕組みになるといいのかなと思いますね。
ーー周りに改名した方などはいましたか。
赤池 改名ではないですけど、読み方を変えた友達はいましたね。両親が離婚した時に、名前の漢字は変えずに読み方だけを変えていました。
読み方・フリガナを変更するには、原則、市区町村役所での手続きが必要となるようです(※編集部注:ただし読み方・フリガナは、全ての役所において登録をされているわけではないため、変更手続き自体がない役所もあります)。
名前を決めるのは親だけど、その人生を歩むのは子ども
ーー近年「キラキラネーム」は社会問題になりつつありますが、赤池さんが思うことは何でしょうか。
赤池 子どもの名前は基本的に親が決めますが、親の名前ではなく子どもが一生背負っていくものなのできちんと将来のことまで考えて決めてほしいと思います。名前って第一印象に含まれるので、その人がどんな人なのか、ある程度判断する材料の一つになると思うんです。変わった名前だと、やっぱりいい印象を持たれないこともあるかもしれないので、その辺も考えて名前をつけてほしいですね。
あとは名前に意味を込めすぎると、それはそれで子どもにとってプレッシャーになることもあるので、気をつけてほしいです。僕の場合は、母が「私の大事な息子という意味だよ。私にとっての王子様だから」ということでつけたみたいですが、それは母親の思いであって、僕には僕の人生があるので。