実の娘への“虐待行為”も明らかに
石崎の娘が暮らす施設で、娘との面会に立ち会ったことで暴行や脅迫の被害に遭った職員は、もともと石崎の娘が、面会に恐怖していたことも明かした。
「石崎の子供から学校の担任に『父から叩かれたり、つねられたりされる』と被害報告があり、施設に入所した。当時から今まで、子供は石崎のことを怖がっている。両親が離婚して石崎との二人暮らしになってから、叩かれたり、お風呂で両足を捕まれ、逆さ吊りにされ湯船に沈められたりしていた。
通常、施設での面会は人目につかない和室で親子二人だけで行われるが、石崎の子供は、石崎と二人だけになることを怖がっていた。そのため、石崎と子供との面会は他の職員もいる職員室で、さらに職員立ち会いのうえ行われていた。過去にも例がない。つまり、それだけ、石崎が豹変すると何をするか分からないと警戒していた。普段は低姿勢だが、意に反すると急に威圧的になるところがあった」(施設の職員の調書)
「被害者に申し訳ない」と頭を下げたが…
こうして周囲の人々の人生を狂わせ、恐れさせていた石崎に対して検察官は「殺人の犯行は計画的。Tさん殺害は強い殺意に基づく犯行。遺体を『煮込んで食べた』という話は鵜呑みにはできないが、真実だとしても、強い憎しみを抱いていたTさんを征服しようとしており異常だとはいえない」などとして懲役23年が求刑された。
石崎が長々と述べていたTさんの“不正行為”についても「行為を見ていながら仕事を辞めていない」ことなどから、信憑性は薄いと主張。判決では「強固な殺意に基づく犯行」として懲役22年が言い渡されている。
石崎は本当に「Tさんが不正行為をしている」と思い込んで殺意を抱いたのか。裁判所はこれについて「Tさんの会社を思い通りに動かしたいという意図」があったと認定している。結局のところ、私利私欲から殺害を実行したのだという。にもかかわらず、公判で石崎はまるでTさんに非があったかのような証言に終始した。
最終意見陳述で「遺族や被害者に本当に申し訳ない」と頭を下げていたが、この発言も、彼に近しい者たちが語っていたような“低姿勢”モードなのだろうかと思えば、どこまで信じたら良いのか分からない。