「自分でも大舞台に強い、“持ってる男”だなっていうのは感じます」

 ドイツ戦で決勝弾を決めた後、メディアにこう語ったのは浅野拓磨(28)だ。

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家計を助けるために“空き缶拾い”で10円貯金

 三重県菰野町で7人きょうだいの三男として生まれた浅野。

「父は長距離トラックの運転手として働き、母もパートで生計を助けていた。息子たちはみなサッカーをやっていて、四男・雄也もJリーガー。子供たちのサッカーのためにと、夫婦で結婚指輪を売ったこともある。浅野もスパイクはお年玉を貯めて買ったり、友達のをもらったりしていたそうです」(スポーツ紙記者)

前回W杯は補欠登録だった

 四日市中央工高への進学について迷う時期もあったという。同校元監督の樋口士郎氏が明かす。

「合宿や全国大会など遠征が多いですから、親に気を遣って『自分だけそんなところへ行っていいのか』と。ですが中学校の監督が『甘えられるときに甘えて、Jリーガーになって恩返ししたらええんや』という話をしてくれたおかげで、決心がついたみたいです」

 少しでも家計を助けるため、彼が行なっていたのが空き缶拾いだ。

「学校の自販機のそばに、空き缶を入れると10円返ってくるリサイクルボックスがありました。浅野選手はチームメイトの分も回収してそこに入れ、8000円ほど貯まると母に渡していたそうです」(前出・記者)