「チャンスが巡ってくると信じて走れば、いつかは来るのかなって思います」

 そう言って結果を出した選手もいれば、“戦犯”扱いされた選手もいて――。

高校時代に経験した「1年の除籍処分」

 献身的に走り回り、相手守備陣を崩し続けたFWの前田大然(25)。クロアチア戦では見事な先制ゴールも決めた。しかし彼の高校時代を紐解くと、苦い記憶が。

「山梨学院高1年だった2013年冬、同級生部員をからかったことが問題視され、約1年の除籍処分を受けたのです」(運動部記者)

 同校サッカー部総監督の横森巧氏が明かす。

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「大然は高校でも通用する力があり、天狗になっていた。ただ、彼が『こいつ面白いな』と言うと、周りが忖度してはやし立て、芸をやらせるような感じでした」

除籍された前田は、部の下宿を出て1人暮らしに。

「私自身も『一生懸命育てます』とご両親に言ってしまった手前、どうしたものかと悩みました」(同前)

 結局、横森氏と親しいパン屋の社長が前田を指導することになった。

「1カ月くらいは早朝と夕方に無償でパン屋の手伝いをさせてもらいました。こっそり見に行くと、テキパキと働いて言うことを聞いていたんです。復帰後、練習への取り組み方は劇的に変わりましたね」(同前)

「バックパスマシン」と批判が集中 中絶騒動の“その後”

 過去の行いを反省し、成長の糧にした前田。対照的なのがDF伊藤洋輝(23)だ。