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《藤川球児、上原浩治が名球会入り》「ようやく重い腰を上げた…」古田敦也新理事長「特例」乱発は“もろ刃の剣”

《藤川球児、上原浩治が名球会入り》「ようやく重い腰を上げた…」古田敦也新理事長「特例」乱発は“もろ刃の剣”

2022/12/13
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 日本プロ野球名球会は12月9日に那覇市内で総会を開き、藤川球児氏(42)=元阪神など=と、上原浩治氏(47)=元巨人など=の“特例”での入会を決定した。

 名球会入会の条件は言わずと知れた「 200勝」「2000安打」「250セーブ」の3つだが、上原氏の「100勝、100ホールド、100セーブ」、藤川氏の「245セーブ164ホールド」という実績が遜色ないと認められた形だ。2019年12月に設けられた「会員の4分の3以上の賛同」による“特例”が初適用された。

対照的だった藤川氏と上原氏

 上原氏は19年途中での現役引退後、救援投手の名球会入りの条件がセーブしかないなど硬直化していたことに対し、自身のSNSなどで異論を唱えてきた。

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上原浩治氏 ©文藝春秋

 今回は晴れて自らの主張が通った形で、米フロリダ州の自宅から自身のYouTubeチャンネルで、

「うれしい気持ちはむちゃくちゃある。まさか自分がこういう立場になるとは思わなかった。素晴らしい先輩方と同じ会に入ることは、うれしいこと」

 と笑顔で報告した。

現役選手で、今後名球会入りしそうな選手は

 250セーブ目前で20年に引退した藤川氏は上原氏と対照的で、名球会に執着してこなかった。一世を風靡した強力リリーフ陣「JFK」では当初、七回を担っていただけに、最初からクローザーとして起用されていたなら250セーブは優に超えていただろう。

藤川球児氏 ©文藝春秋

「藤川は引退会見でも名球会入りについて、『考えたこともない。それ以上の財産を頂いた』と未練を見せなかった。もちろん入会は上原同様、うれしくないはずはないだろうが、いまさらという感も否めない」(元阪神担当記者)

 これで名球会員は打者48人に対し、投手が17人に増えた。それでも依然、打者が圧倒的に多い。

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