レジーナの悲劇
ローズにとってボーイフレンドのリッキーは邪魔者だ。邪魔者はすぐに消す。それがローズの流儀だ。
拷問部屋を仕切るカーテンをしっかりと閉め、2人を乗せたローズは、「やっと乗せてくれる車が見つかったね」と安堵の表情を浮かべるレジーナの姿を写真に収めた後、リッキーを殺害。レジーナとの監禁生活をスタートさせる。
目の前で恋人を殺されたばかりの少女は従順にならざるを得ず、恐怖で震える彼女をローズはねっとりと弄んだ。
髪の毛を切り、陰部の毛を剃り、陰部を魚の釣り針で引っ掛け――。毎日ゆっくりと、そして少しずつ痛みのレベルを上げていく。体に鞭を打ちつけ、ピンの先を肌に押し付け、口に刃物を立てる。そのレベルに応じて変わる少女の反応が、彼には堪らなかった。
ローズは気持ちが高揚した瞬間、相手の様子を写真に収めるのが、もうひとつの楽しみだった。
さらに今回は新しいオプションも思いついた。彼女の家族に時々電話をかけるというプレイだ。
公衆電話から電話をかけ、自分が娘をどのように「世話」しているのか、受話器の向こうで固唾を吞む家族に伝える。これは新たな快感だった。
そうして数週間が過ぎた頃、痛めつけ尽くしたレジーナに興味を失いつつあったローズは、最後の儀式として彼女に黒いワンピースとハイヒールを身に着けさせ、古びた納屋へ連れて行った。
そこでローズは彼女に鉄のワイヤーを見せ、「今日でお前は最後だよ」と宣告。当然、レジーナの顔は恐怖で歪む。
そこですかさず、パシャリと彼女の表情を写真に収めるローズ。
「いい表情をするじゃないか」
会心の一枚を収め、ひとしきり悦に入ったところで、ローズは宣言通り彼女の首を絞め上げた。そしてローズはその場に遺体を置き去りにしたまま、いつもの仕事へと戻っていった。
なお、レジーナが捨てられたのは、彼女の故郷から1000km以上も離れたイリノイ州グリーンヴィルの牧場だった。普段は使われていない納屋であったため、農夫がレジーナの遺体に気づいた時には、すでにミイラ化した状態であったという。
しかし、こうしたやりたい放題の拷問ライフは、着実に終わりに近づいていた――。