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今までの大河になかったラスト

 これは、織田信長のような英雄が主人公の、日本全国を舞台にした壮大な歴史劇ではありません。伊豆の片隅で穏やかに過ごしていた北条家の平凡な人たちが歴史の大きなうねりに巻き込まれていく。結局僕が描きたかったのは、そんな北条家の家族の話、とくに義時と姉の政子の関係です。だからこの長い物語は2人の話で完結しないといけないと思いました。あれ以外の終わり方はないと自負しています。

三谷幸喜氏 ©文藝春秋

 今までの大河になかったラストになったはずです。朝日新聞の連載コラムでアガサ・クリスティーのある作品がイメージにあったと書きました。今さら『オリエント急行殺人事件』や『アクロイド殺し』ではありませんよ。もっとマイナーな作品です。クリスティーといえば、毒殺モノ。毒殺が起きる作品をいくつか思い返していたら、ある作品のあるシーンを思い出したんです。

『鎌倉殿の13人』の脚本を務めた三谷幸喜氏による『僕が描きたかったこと』の全文は、「文藝春秋」2023年1月号と「文藝春秋 電子版」に掲載しています。

文藝春秋

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「僕が描きたかったこと」
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