「僕の通っていたバーが、たまたまモンキーさんの行きつけのお店だったんです」
――生前のモンキー・パンチ先生とどのような交流がありましたか?
北条 僕の通っていたバーが、たまたまモンキーさんの行きつけのお店だったんです。
――そこは編集者に紹介されて?
北条 いや、本当に偶然です。昼間にランチをやっているお店で、僕はたまたまアシスタントと昼飯に入ったんですよ。それからよく通うようになって、夜も行くようになりました。それで、あるときそのお店でモンキーさんとお会いできたんです。
――どのようなお話をされたんですか?
北条 あまりマンガの話はしなかったですねぇ。モンキーさんはほかにも行きつけのバーがあって、そこに連れて行ってもらったこともありました。モンキーさんがそこのお店のマッチをデザインしていたんですよ。
それから、一度、仕事場にも遊びに行かせてもらいました。そのとき、CGで描いた絵を見せてもらいましたよ。当時としては最先端だったので、すごいなあと思いましたね。僕はいまだに完全にアナログ環境です(笑)。
『ルパン三世VSキャッツ・アイ』の企画を聞いたとき、思わず…
――『ルパン三世』シリーズでお気に入りのキャラクターは?
北条 ルパンと次元と五ェ門で「三人一組」って印象がありますね。全体的にキャラ立ちしていて、誰かが出てこないと「この回、誰々がいなかったね」と少し物足りなく感じるようなところがあって、実にいいチームだと思います。それを引っかき回すのが不二子であり、追いかけ回すのが銭形である、と。
――北条先生のように美女を描く人からすると、峰不二子ってどんな存在でしょう?
北条 ……危険すぎて、あんまりお近づきにはなりたくないなぁ(笑)。中高生だったら、手に負えないでしょ。付き合っていれば、だんだんと可愛さが見えてくるんでしょうけどね。
――アニメ『ルパン三世VSキャッツ・アイ』の企画を聞いたときに、最初はどういう感想を抱きましたか?
北条 正直、戸惑いました。『ルパン三世』はテレビシリーズや映画が公開されていて現役の存在ですけど、『キャッツ・アイ』は昔の作品ですからね。「どうしようかなぁ」と思っていたんですけど、熱く説得されまして。こちらからは、僕のキャラクターを『ルパン三世』の世界観に寄せてほしい、と要望を出しました。それは興味があるし、面白そうじゃないですか。
――ご自身の絵柄が変えられることには抵抗がないのでしょうか?
北条 どんどん変えてほしいです。僕の絵は難しいのかどうかわからないんですけど、寄せようとすると「そんな癖は真似しなくていいよ」ってところが強調されていたりするんですよ(笑)。それだったら、完全に作り替えてくれたほうがいいです。
――今作のキャラクターデザインはいかがでしたか?
北条 面白いな、と思いました。こうなるんだ、と。