――議員に直接声を届けた蒼井さんの行動力に驚きました。双子といえば、双子を乗せたベビーカーを引いていたお母さんがバスの乗車拒否に遭うというニュースがありましたが、そういったキツい体験はありますか。
蒼井 それが、私は意外にないんですよ。バスに乗ったときも、前からだとベビーカーが大きすぎて入らないので後ろの乗車口から乗るんですけど、拒否されたことはなくて。周りに手伝ってもらわなきゃ絶対に乗れないんですけど協力的な方ばっかりでした。
ちょっと話がそれるかもですけど、自分は「子ども育ててんだよ私、すごいっしょ!!」って意識なんですよね。
――本当に、子育てする人みんな表彰ものだと思います。
蒼井 そうなんですよ。本当に子育てって大変じゃないですか。それに私の場合「双子の、それも男の子だからね!!」って気持ちもあって。だから、もしかするとなめた態度とってきた人もいたかもしれないんですけど、こっちも最初から「だってしょうがないじゃん」ってスタンスなんで、気づかなかっただけかもしれない(笑)。
保育士の資格を取るほど子ども好き。でもAV女優として名前が出てしまったので…
――「子連れだとなめられるから」と言って金髪にした知人がいますが、“お母さん”というだけで軽く扱われる空気があるのかなと思いました。
蒼井 それで言うと自分は、「なめられてたまるか」って感じかもしれないです。いや、大きなベビーカーでスペースとったりして申し訳ない気持ちはあるんですけど。でも、「すいませんすいません」って言いながらグイグイいくっていうスタイルです(笑)。
――蒼井さんは昔から子どもが欲しかったのでしょうか。
蒼井 保育士の資格をとるほど子ども好きで、ずっと欲しかったんです。でも、AV女優としてこれだけ名前が出てしまったから、人並みの幸せは無理だろうという思いもありました。
――業界トップになって有名になっても罪悪感があるような感じでしょうか。
蒼井 売れてもどこかずっと後ろめたかったですね。あと昔、「AV女優の子どもは絶対に幸せになれない」といったコメントをもらったことがあったんです。その一言が小骨のようにずっと引っかかっていて、妊娠がわかったときに「ああ、いよいよ向き合わないといけないな」と思いました。
実際、妊娠を発表したときも「自分の親がAV女優だったら最悪」みたいなバッシングもありました。