「第三者委員会を設けて再調査をすることになっていたのに、クラブ側が調査を行う動きを見せず、うやむやになりかけていました。そのため、憤慨した選手、スタッフらがサッカー協会に駆け込んだのです」(鈴鹿PG関係者)
日本フットボールリーグ(JFL)所属のローカルサッカークラブの一つである「鈴鹿ポイントゲッターズ(鈴鹿PG)」(三重県鈴鹿市)の一部選手とスタッフが、過去に暴言などのパワハラ行為を行ったとして、三浦泰年監督(57)を日本サッカー協会(JFA)に内部告発したことが20日に明らかになった。
調査報告書はパワハラ行為を認定
三浦監督は、“キングカズ”こと三浦知良選手(55)の実兄で、これまで東京ヴェルディなどのクラブで指揮を執り、2021年7月から鈴鹿PGの監督兼ゼネラルマネージャーに就任。鈴鹿PGに「八百長未遂事件」が発覚すると、2022年6月27日からは運営会社「アンリミテッド」の代表取締役ゼネラルマネージャーも兼務することになった。
「監督が会社の代表取締役になって以降、これまでの監督のパワハラやモラハラに耐えかねた選手やスタッフらが、会社に対して調査するよう願い出ました。そして関連会社の顧問弁護士が選手、コーチ、トレーナー、フロント担当に聞き取りを行ったのです。その後、11月13日に調査報告書が提出され、『三浦監督には、パワーハラスメントと評価されてもやむを得ない言動が確認されました』と結論づけられました」(同前)
報告書は、少なくとも以下の点についてはパワハラ行為を認定している。
【認定事実(a)】物理的な攻撃
令和4年7月2日に実施された奈良クラブとのホームゲーム戦のハーフタイム時に、試合に出ていた選手Aが他の出場選手にプレイ面での助言をしたところ、やり取りを聞いていた三浦監督が突如激昂し、ホワイトボードに向けてペットボトルを投げ付け、さらにホワイトボードを持ち上げて床に叩きつけ、転倒・破損させた。その直後、さらに三浦監督が選手Aに詰め寄ろうとするところを、選手BやスタッフCが仲裁に入ったところ、お前は関係ないだろうといった趣旨の暴言を吐いて手を振り払った。
なお、それ以前にもホワイトボードのマグネットが床に散乱している様子は何度か見られた。