「9月中旬にある選手が別の選手の肌の色を揶揄する人種差別発言をして問題になりました。しかし、その際に監督は『黒人にクロと言って何が悪い?』『白人にシロと言ってもダメなのか』『ブラジルでは当たり前にクロ、シロ、黄色と言っているぞ』と暴言を吐いていた。スタッフたちは、歴史や文化の勉強不足、現在のコンプライアンス意識の欠如に唖然としていました。にもかかわらず、次の日には、問題発言をした選手が気に入らないからという理由で『差別発言は許せない』と彼を無期限の謹慎にしたのです」(同前)
今季36人いた選手は28名が退団。そしてカズも見切りをつけて…
さらに、選手やスタッフに不信感を抱かせたのは、三浦監督の身内びいきだった。
「昨年の途中から突然、監督の息子がフロント入りしました。彼はスカウト担当なのですが、クラブとして受け入れた練習生は経費を全額自己負担させられるのに、息子が連れてきた練習生は鈴鹿PGが全額負担しています。さらに新人選手の年俸が42万円(月3万5000円)しか貰えないにもかかわらず、息子の出張費は1回3万円程も出していると言われています。クラブを私物化していると感じる選手たちはいますよ」(同前)
三浦監督に電話で直撃すると「第三者委員会がいつ開かれるのかわかりませんが、私の考えはその調査を待ってからお話をしたいと思っております」と回答があった。
鈴鹿PGに三浦監督のパワハラなどについて事実関係を問い合わせると、次のように応じた。
「暴力根絶相談窓口に通報があり、現在サッカー界のルールに従って調査を進めて頂いておりますのでお答えは差し控えさせて頂きたいと考えております」
パワハラ問題、クラブの私物化などへの不満からか、今季36名いた選手は28名が退団し、来季は残った8名と2名の新加入選手だけしかメンバーが確保できていない。さらにコーチ3名とトレーナー3名は全員がクラブを去ることが決まっている。
そして、2022年から鈴鹿PGに加入していたカズ自身もポルトガル2部オリベイレンセへの移籍話が浮上している。鈴鹿PG側は必死に残留を説得したものの、関係者によれば「カズは監督の横暴でクビになりそうになった選手を庇ったりしてチームを守ろうとしたが、結果的に崩壊してしまった。先行きの見えないチームに見切りをつけた」という。