〈あらすじ〉
1992年6月、アメリカ最大級の偽札事件の犯人であるジョン・ヴォーゲル(ショーン・ペン)が、裁判を前に逃亡した。娘のジェニファー(ディラン・ペン)は、それでも「私は父が大好き」とつぶやいていた。
実業家だった父親は、ジェニファーが幼い頃から、家族の前に現れたかと思えば、借金に追い込まれると姿を消す存在だった。父との別れと再会を繰り返したジェニファーが、苦境を乗り越えた末にジャーナリストとして評価され始めたときに、衝撃のニュースが飛び込んでくる。
〈解説〉
アメリカ国旗制定日(フラッグ・デイ)に誕生した父親との関係を、娘の視点で描くヒューマンドラマ。ジェニファー・ヴォーゲルの回顧録を原作に、『イントゥ・ザ・ワイルド』のショーン・ペンが監督と父親役を務める。娘と息子役を彼の実子たちが演じている。112分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★★悲しく歪んだアメリカンドリーム。S・ペンは監督としても見事。実の娘との共演。カウボーイの広告看板、胸にしみる。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆S・ペンは人と人とのぎくしゃくにやはり敏感だ。たまに空転するが、弱さをさらけ出すことで思いを娘に託している。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆一発当てようと家族を振り回す父親の姿が空虚で悲しい。娘の心情が切なく、あんなふうに縁を切られるのは耐え難い。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆16mm撮影の質感が素晴らしい。だが負の連鎖や共依存を批評的に描く話とすれば、ダメ男のロマンが強すぎるのでは?
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洞口依子(女優)
★★★☆☆成熟しないショーン・ペン。初期監督活動を想起。米国に生きる父と娘の姿はアメリカンドリームの寓話としても機能。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『フラッグ・デイ 父を想う日』(米)
12月23日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
https://cinerack.jp/flagday/