体を張ったらバラエティにはまった
――そんな中、堀越さんは徐々にバラエティー番組に活路を見出していきます。最初に「はまったな」と感じたのはどこだったんですか。
堀越 ガレッジセールさんが出ていた『吉本ばかな』(日テレ系)というバラエティー番組です。そこでヘルメットをつけて、ヌルヌルの中に飛び込んだり体を張ったら、どんどん呼んでもらえるようになりました。深夜番組ってテレビ局の制作の方に見てもらえるじゃないですか。そこから声をかけてもらえました。
――2009年、『アメトーーク!』の「第1回芸人ドラフト会議」では、有吉弘行さんがあらゆる芸人、タレントをさしおき、堀越さんを4位で指名しました。当時の堀越さんのバラエティーでの評価を表すエピソードです。評価ポイントは「ハートが強くてタフ」でした。実際、堀越さんは海外ロケでタガメを食べたり、体を張ってました。
堀越 相沢まきちゃんとのロケですかね。当時は感覚が麻痺していて、なんでもとりあえずやらなきゃとなってました。タガメもスタッフさんが先に食べていたから、大丈夫だと思って食べましたね。
今でもその頃のスタッフさんと話すんですが、当時は予算もあって海外にも行けたんですが、ハードなロケが多かったんですよ。この間、写真が送られてきたんですけど、私、ライオンの隣にいた(笑)。ライオンを捕まえるという企画だったと思います。
だから「ハートが強い」という有吉さんが言ってくれた言葉はすごく腑に落ちます。
痛かった『めちゃイケ』でのプロレス
――そんなガッツのある堀越さんですが、一番つらかった仕事ってなんですか。
堀越 『めちゃイケ』でのプロレス(「めちゃ日本女子プロレス」)ですね。あの企画はプロレスをゼロから勉強するんですよ。だいたい2~3週間くらいの練習で、全日本女子プロレスの道場にいって、受け身も練習しましたし、ブレーンバスターも教えてもらいました。
光浦靖子さんと一緒にタッグを組んで小池栄子さん、佐藤江梨子さんとかグラビアアイドルの方とプロレスするんですが、向こうも本気なんで痛いんです。
それでも受け身の技術を覚えれば痛さもなくなるんですが、プロレスの技術を学んでも今後使えないし、これ以降プロレスをやることはないよなと思ってました(苦笑)。
写真=杉山秀樹/文藝春秋