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ドコモショップの店員が男性客に「クソ野郎」発言…“モンスタースタッフ”を生み出す「日本の接客業の闇」

『炎上回避マニュアル』より #2

2022/12/31

「失言」とは、言ってはいけないことを、うっかり言ってしまうことだ。しかしその「うっかり」の中には、発言者の本音が潜んでいることが多い。その本音の中に差別的な考えや、非常識な意見、倫理観が欠如した姿勢が垣間見られると批判が集まり、何かの拍子で一気に注目を浴び、発言者に対して誹謗中傷が集中する「炎上」状態となってしまう。

 ここでは、これまでに発生した、おもに法人企業における炎上トラブル事案の概要と炎上の要因、そもそも炎上を起こさないための心得や体制などを綴ったブラック企業アナリスト・新田龍氏の著書『炎上回避マニュアル』(徳間書店)より一部を抜粋。2020年に起きたNTTドコモショップ店員による炎上トラブルを紹介する。(全2回の2回目/1回目から続く)

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NTTドコモショップ店員メモに「クソ野郎」炎上事件

 株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)は、日本最大手の携帯通信サービス会社。日本電信電話株式会社の完全子会社であるが、NTTグループの営業利益の7割を稼ぎ出す稼ぎ頭でもある。同社の携帯電話販売店は「ドコモショップ」と呼ばれ、2022年5月時点で全国に2302店舗存在する。これは我が国におけるすべての携帯キャリア店舗数、全国8026店舗のうち約3割を占め、店舗数においても全国首位だ。そんなドコモショップにおいて、2020年の新年早々トラブルが発生した。

 携帯電話の機種変更のため、千葉県内のドコモショップを訪れた男性客A氏は、対応したスタッフから料金プランの見直しを勧められ、数枚の資料を渡された。その中に偶然紛れ込んでいた営業メモには、冒頭のとおりA氏を侮辱するような内容が書かれていたのだ。

炎上した原因

 親代表の一括請求の子番号です。つまりクソ野郎

 いちおしパックをつけてあげて下さい

 親が支払いしてるから、お金に無頓着だと思うから話す価値はあるかと

 本件はすぐさまネットで拡散し、「ひどすぎる」「もし自分がこんなことされたら、一生トラウマになりそう」などと強く批判を受けるとともに、ニュース番組でも報道される炎上騒ぎとなった。