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「いま、撮影でアフリカにいる」“素顔”のトム・クルーズ

――私たちには、トム・クルーズといえば戸田さんというイメージがあると思うんですが。

戸田 トムの来日は……二十何回になりますか。それだけキャンペーンで来日して、その度にいつも私が横で通訳をしているから、皆さんにそう刷り込まれたんでしょう。

 でも、プロモーションはわずか2~3日で、秒刻みのスケジュールでたくさんのインタビューをこなして帰っていくわけだから、個人的に話すような時間はないんです。とは言っても、誰だってお互いに何遍も会えば親しくなるじゃないですか。それだけ会っていれば、相手がたとえスーパースターでも信頼はできますよね。

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――『ミッション:インポッシブル』のシリーズがトム・クルーズの代表作になってきましたが、トム自身がそう思っている印象はありますか?

戸田 彼自身、すごく一生懸命それぞれの作品に取り組んでいるから、その作品ごとの苦労話はしてくれるけども、そういう大局の話にはなりませんね。今7、8作目を撮っているんですけども、もうかなり撮り終わってるみたいです。今はポストプロダクションしながら、まだ抜けた場面撮ってるって。ついこないだ、「いま、撮影でアフリカにいる」ってメールが来ましたけど(笑)。

――トムから連絡がくるんですね!

戸田 時々、何してるかっていうぐらいですけどね。それとあの人はポストプロダクションまで全部に関わるんです。それがすごい。彼は、音楽をどう付けるかまで、全部関わりますからね。映画製作の全エレメントを把握しているんです。彼の映画の作り方というのはそういうものだから、ものすごく忙しいと思いますよ。でも、それが好きなんでしょうね。

©Marco provvisionato/IPA via ZUMA Press/共同通信イメージズ

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――編集とかも興味があるそうですね。

戸田 それはもちろん。それに今や、監督の方が彼より若いでしょ? 自分のシリーズのことは誰よりもよく知っているわけだから、実質的にはほとんど彼が監督みたいなものじゃないかと思います。

――それにしてもそれだけの作業を一人でこなすのは、本当に大変でしょうね。