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なぜトム・クルーズは「一発屋」に終わらなかったのか
――カメラワークについて話すんですね。
戸田 面白いでしょ。やっぱりね、すごいなと思いました。そんな話聞いたの初めてだったから。嘘か本当か、1日1本映画観るって言ってます。
――すごい! そんな時間があるとは思えないのに。
戸田 そうですよね。めちゃくちゃな忙しさなのに、やっぱり映画作りが好きだから観ているみたい。
――あの情熱の裏にはそういうインプットもあるんですね。
戸田 そう、だからそれがどんなに大変なことか。一発で消えるスターって山ほどいるわけじゃないですか。だけどこれだけ長い間スターで居続けて、しかもずっと右肩上がりなんです。映画の質が多少ぶれても、彼は本当の落ち目になったことがないですよね。
――まったくですね。ちなみに戸田さんがトムの映画で好きな作品は?
戸田 『ハスラー2』かなあ。あと『レインマン』ね。私は彼に「『ミッション:インポッシブル』みたいなアクションも楽しいけど、たまには『レインマン』みたいな作品も作って」って言ったの。ドラマ性の強い作品をね。でも彼はあんまり乗り気じゃなかった(笑)。
取材・構成=真魚八重子
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12月13日に発売になった「週刊文春CINEMA!」では、“アクションスター”に迫る年齢の波、『トップガン マーヴェリック』をめぐる映画会社からのプレッシャーなど、トム・クルーズの素顔を語る戸田奈津子さんのインタビューが全文公開されています。