1ページ目から読む
4/4ページ目

なぜトム・クルーズは「一発屋」に終わらなかったのか

――カメラワークについて話すんですね。

戸田 面白いでしょ。やっぱりね、すごいなと思いました。そんな話聞いたの初めてだったから。嘘か本当か、1日1本映画観るって言ってます。

――すごい! そんな時間があるとは思えないのに。

ADVERTISEMENT

戸田 そうですよね。めちゃくちゃな忙しさなのに、やっぱり映画作りが好きだから観ているみたい。

――あの情熱の裏にはそういうインプットもあるんですね。

戸田 そう、だからそれがどんなに大変なことか。一発で消えるスターって山ほどいるわけじゃないですか。だけどこれだけ長い間スターで居続けて、しかもずっと右肩上がりなんです。映画の質が多少ぶれても、彼は本当の落ち目になったことがないですよね。

――まったくですね。ちなみに戸田さんがトムの映画で好きな作品は?

戸田 『ハスラー2』かなあ。あと『レインマン』ね。私は彼に「『ミッション:インポッシブル』みたいなアクションも楽しいけど、たまには『レインマン』みたいな作品も作って」って言ったの。ドラマ性の強い作品をね。でも彼はあんまり乗り気じゃなかった(笑)。

取材・構成=真魚八重子

◆◆◆

 12月13日に発売になった「週刊文春CINEMA!」では、“アクションスター”に迫る年齢の波、『トップガン マーヴェリック』をめぐる映画会社からのプレッシャーなど、トム・クルーズの素顔を語る戸田奈津子さんのインタビューが全文公開されています。

週刊文春CINEMA! 2022冬号 (文春ムック)

週刊文春

文藝春秋

2022年12月13日 発売