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「1年で1億8000万円の収入がありました」“アダルト動画配信”で富裕層の仲間入り「Z世代カップル」の衝撃

『エロ2.0』 #1

 Pornhuberがこれまでのアダルト・コンテンツと何が決定的に違っているのか? それは彼らが基本的に素人――アマチュアであるということなんです。

 これまで、日本だけでなく世界のあらゆるアダルト・コンテンツ、アダルト産業は完全にプロのテリトリーでした。ポルノ女優、ヌードモデル、AV女優、AV男優、といった出演者側もコンテンツ制作・販売側も基本的には全員職業人。

“素人モノ”というジャンルやコンテンツもありますが、あれもほぼ全てプロがアマチュアの“テイ”でお金を貰って演じている、作られているにすぎません。

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 アダルト産業には多くの法規制だけでなく業界内の慣例や約束事等――複雑かつ難しい巨大な壁があって、さらに大きなお金が動く一大産業ですから、アマチュアが入り込めるような場所ではなかったんです。それがこれまでの常識でした。

 その不可侵領域でアマチュアが1人で、プロの組織に属さなくてもお金を稼げるようになりつつある。これまでのアダルト産業の常識を、今まさにぶっ壊しつつある。

 ある意味で“革命”を起こしているのが『Pornhub』であり、僕たち、Pornhuberなんです。

「えむゆみカップル」誕生秘話

 今“僕たち”と書きましたが、僕もPornhuberです。

 2021年1月から、僕“りょーちん”と彼女の“あゆみ”2人で“えむゆみカップル”というカップルPornhuberとして活動をスタートさせました。

 僕は1998年生まれ、彼女は2000年生まれの、ごくごく普通のどこにでもいる若者――“Z世代”カップル。Pornhuberになる前は僕は普通の社会人でしたし、彼女は学生でしたから。

 それが、たった1年余りで『Pornhub Awards 2022』のFetish(フェチ)部門で日本人唯一のノミネートをされる動画クリエイター、配信者になりました。

 正確な数字はわかりませんが、今、世界中で僕らのようなPornhuberが増えつつあります。海外では2018~2019年頃からぽつぽつ出始めて、2020年頃から爆発的に増え始めました。一方、日本人では何人かいましたが、本格的にビジネスとして取り組んでいるカップルは1組もいませんでした。Pornhuberという言葉も、考え方もなかった。

 そんな中、日本人初のカップルPornhuberになってみたのが、僕たち、えむゆみカップルなんです。