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未成年を食い物にする“異常な世界”

 死者や淫行の逮捕者を出したトー横界隈を冷静に見続けた健斗くんは、そんな大人たちをどう思って見ていたのだろうか。

「一応、日本が先進国と定義したうえで、中学生とか高校生の未成年の女の子を大人の男が色恋をかけてカラダの関係を持って、恋愛状態にさせて、子どもに売春をさせて貢がせるってことを集団としてやっているのは、世界的に見てもトー横界隈しかないんじゃないですか。異常な世界だと思う」

 未成年のトー横キッズの相談・援助や食料支援をしていたハウルは、女の子たちの地雷男子への貢ぎをホストみたいだと憤り、警察代わりになってその行為を取り締まった。しかし、ハウル自身は自分が貢がれることは「よし」とした。そして、最終的には殺人と淫行が引金となって、トー横界隈は崩壊している。

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小川容疑者が提供する食事を涙を流しながら食べるキッズたち(小川容疑者のTwitterより)

ハウルが憎まれたワケは「リアコだったから」

「ハウルの周りにいた女の子は、ホストの担当と姫みたいな関係じゃなく、普通寄りの女の子だった。彼氏彼女みたいな対等な立場だった。それでたくさんの女の子と、ホストみたいなリアコじゃなくて、普通に恋人同士みたいになって浮気しまくったから問題が起こった」

 リアコとは「リアルに恋をする」という意味で、ホストでいうと姫と同じ意味という。これもトー横界隈の共通語だ。

「ハウルは一般人の恋愛みたいな感じで中高生と関係を持ったから、女の子たちに憎まれた。それで訴えられた。普段からそういうことをしていたから、ざまあみたいに思っている人もたくさんいる。いいこともしていたから一方的に悪人とは思わないけど、偽善と独善が強すぎたことが失敗を生みました」

小川容疑者

 ハウルの逮捕によって名を轟かせたトー横界隈は終わった。

 いまトー横に行っても、去年まで健斗くんが一緒にいた知り合いや仲間たちは、ほとんどいない。歌舞伎町は常に人が入れ替わる。トー横キッズ第二世代、歌舞伎町卍會の第二世代が誕生したという噂も聞くが、離れてしまった健斗くんはトー横キッズ第二世代のことは「詳しくはわからない」と言う。

#3につづく)