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家庭内感染で複数回コロナにかかった隊員に対し「あなた、馬鹿ですか」

 さらにコロナ感染を理由に、隊員の“再就職”もブロックしていたという。

「どれほど対策をしても、特に家庭内感染を防ぐことは難しいのが現実です。にもかかわらず、家庭内感染で複数回コロナにかかった隊員に対し、机の前で『あなた、馬鹿ですか』と叱責し続けた。結局、彼は、定年後の再任用上申書を海自本部に提出してもらえなかったそうです」(同前)

 ハラスメント問題に詳しい佐々木亮弁護士の指摘。

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「コロナを理由に賃金や待遇で“差別”することは不適切な対応です。再任用上申書の未提出は強い立場を利用し、本来行使できる権限を妨害したハラスメント行為にあたります」

那覇基地のP-3C対潜哨戒機と、離陸に向け移動する747ジャンボジェット機 ©AFLO

 そうした中、防衛省は元陸上自衛官へのセクハラ問題を受け、昨年9月から11月にかけてハラスメント調査を実施。降旗氏についても、複数の隊員から被害報告が上がったという。

「12月上旬、『降旗さんは23日付で解任される』と内々に発表があった。群司令が異動する際は、異動先の基地の航空機が迎えに来るのが通例ですが、降旗氏には迎えが無く、バスで去っていきました。以降、司令部付で調査結果待ちの状態です」(海自関係者)

 防衛省報道室は主に次のように回答した。

「第5航空群においてハラスメントに関する調査を行っていることは事実ですが、現在事実関係を確認しているところであり、現時点でお答えできることはありません」

 隊員たちが働き甲斐を感じる環境であって欲しい。