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『花より男子』で深い仲に…松本潤(39)が『鎌倉殿の13人』最終回への出演を願い出たワケ《どうする家康》

2023/01/22
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 ただ、このころまだプロ意識など全然なかった小栗からすると、1歳下の松本は仕事熱心で、生意気という印象を受けたと、のちに本人との対談で語っている(『月刊ザテレビジョン』2009年6月号)。小栗いわく当時の松本は、醸し出す空気が全体的に生意気でピリついていたが、その後、2005年に学園ドラマ『花より男子』で再共演すると関係性が変わったという。松本に言わせると「丸くなった」かららしいが、同作がチームプレイ色が強かったことも原因しているらしい。

『花より男子』で育まれた関係性

 ここから2人はプライベートでも交流する仲へと発展した。ドラマも好評を受けて2007年には続編が放送され、翌08年には映画化もされている。松本が演じた財閥の御曹司・道明寺司は、ヒロインの牧野つくし(井上真央)のことを好きになりながらもツンデレな態度を繰り返すキャラで、彼以外に考えられないほどハマり役となった(ついでにいえば、同作で道明寺の姉・椿を演じたのは、『どうする家康』では家康の母・於大の方に扮する松嶋菜々子である)。

 2009年には、松本主演のドラマ『スマイル』に小栗旬が途中から出演した。このときの共演は、松本と『花より男子』スタッフによる仕事とあって、小栗が自分に合う役があれば参加させてほしいと話をしていたのが実現した格好だ。

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『花より男子』(2006年)

 昨年放送の小栗主演の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、松本がその次の大河で主演すると決まったタイミングで、今度は逆に彼のほうから小栗の作品にちょっとでも参加したいという話になり、それを小栗が脚本の三谷幸喜に伝えたところ、最終回で松本が顔見世的に出演することになったという(動画「大河ドラマ主演SP対談」、『鎌倉殿の13人』『どうする家康』公式サイトで配信中)。

松本潤と小栗旬の「共通点」

 松本と小栗には共通点も多く、ともに舞台演出家の蜷川幸雄の薫陶を受けたこと、また演じるだけでなく裏方志向も強いことが挙げられる。後者でいえば、松本は嵐のコンサートで構成を担当してきた。2020年の嵐の活動休止を前に、メンバーがお互いの20年後を予想したときには、《松潤は海外に家を持っていそうだな》と相葉雅紀が言うと、櫻井翔が《それこそ海外でショーの演出とかやってたら面白いよね。リアルにありそう》と期待を寄せていた(『週刊朝日』2020年11月6日号)。