2000年代に『LOVE 2000』『SAMURAI DRIVE』などの大ヒットを経験し、現在は9年ぶりの単独ライブ・Billboard Live公演に臨んでいる歌手のhitomiさん(46)。アーティストとして約30年にわたり活動を続けるなかで、プライベートでは4人の出産と3回の結婚にも向き合ってきた。hitomiさんに、自分ごととしてステップファミリーを知ってからの「結婚観」や「家族との関係性」の変化について聞いた。(全2回の1回目/後編に続く)
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44歳で第4子を出産「4人目が一番キツかった」
――2020年、44歳のときに第4子を出産されたんですよね。子だくさんな家庭を望まれていたのでしょうか。
hitomiさん(以下、hitomi) 4人目も欲しかったですね。とはいえ妊活というほどのことはしてなくて、「自然にできたら最高だね」くらいの感じだったので、幸運でした。
――44歳というと高齢出産になりますが、4人目ともなると余裕が生まれるものですか。
hitomi いえ、陣痛から産まれるまで、4人目が一番キツかったです。今思えば、最初の長女のときは一番ビビってましたけど実際には一番ラクで、あとは1人産むごとに辛くなる感じ(笑)。
最初は2000グラム台だったんですけど、産むごとに出生体重も増えていって、第4子は3200グラム。胎児の数百グラムの違いも身体にはこたえるのかも、とも思いました。
「高齢出産も大変ですけど、高齢育児も…」
――大変さはご自身の年齢の部分も大きいですか。
hitomi 高齢「出産」も大変ですけど、高齢「育児」もペース配分をうまくしないと体力が持たないです。なので文字通り、力を抜きながらやるようにして。あとは6人家族なので、単純に家事の量は多くなりますよね。洗濯物も皿洗いも、やってもやっても終わらない(笑)。家事で1時間立ちっぱなしはザラです。
――お子さんは現在14歳、8歳、6歳、2歳の1女3男と、年齢層もさまざまですよね。
hitomi 食べ物の好みも全員違うから、「はい、みんなそれぞれ好きなもの頼んで!」と言えるファミレスが一番ラクですけど、毎日行くわけにいかないですし、ウーバーイーツも高いですしね~。
昨年は本当に子育てが大変でイライラしてしまうことが多い1年だったんです。でもよくよく考えれば、4人の子どもがいて、そのうち1人は思春期の女の子で、1人はイヤイヤ期真っ盛りの2歳児。しかも全員、自己主張が激しくて、私も同じくらい曲げない。「これは大変なのも当然だわ」と客観的に思い至りました(笑)。
――hitomiさんもそんな風に育児で大変なんだと思うと、ちょっとホッとします。
hitomi 「しかたないよhitomiさん、そりゃあイライラしちゃうよね」と、自分に声をかけてねぎらうと心が落ち着くというか。「今度もあのパターンね」みたいに考えると、キーッとなりそうなときでも冷静にいられる気がします(笑)。