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 垢すりを受けられるアクアトリートメントをはじめ、タイ古式ヒーリング、ハワイアンロミロミ、骨盤調整、骨洗いリンパエステ、ヘッドスパ、ネイルサロンなど目移りがするほど多彩。20代くらいの若い女性2人が一覧を眺めながら、前回受けたエステとこれから受けたいエステについて話している。このようなリピーター客がきっと多いのだろう。

エステ一覧の前にはいつも女性客が ©山崎まゆみ

 リネンカウンターで館内着とバスタオルとフェイスタオルをもらい、ロッカーへ進むと、ドライヤーが備わった洗面台がずらりと並ぶ。空きを待つことはなさそうだ。

スパゾーンには“ずっしり重い湯”

 6階のスパゾーンに行くと、地下1700メートルまで掘削し湧出したナトリウム塩化物強塩温泉の琥珀色の湯が注がれていた。ぐ~んと熱が身体を押してくる感じ。両手ですくい上げるとずっしりと重い湯だ。しばしじっと目をつむり入浴すると、冷えていた足の爪先までぽかぽかになってくる。10分入っていたら額に汗がにじんだ。都心にこれだけの塩分濃度が高い温泉が湧くのは、地球が隆起した時に地中に閉じ込められた海水が温泉となったから。通称「化石海水」と呼ばれる。

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 この他、露天風呂には炭酸泉の檜風呂、内風呂には酸素泉。サウナストーブにアロマオイルを含んだ水をかけて、香りと蒸気で血行を促進する、いま流行りのロウリュ。そしてスチームサウナと、楽しみは盛りだくさん。

 湯から上がり、5階のレストランカフェゾーンではベトナム料理の店に入り、海鮮のフォーを選ぶ。汗をかいた後だから、スープも飲み干した。おいしい。満腹になると、眠気に襲われリラックスラウンジへ。リクライニングチェアや横になれるソファーが並んでおり、雑誌や本、携帯を片手に、皆とろんと気持ち良さげ。ブランケットを持ち、ソファーに身をあずければ、瞬く間に夢の国へ。

低温サウナが多く、息苦しくない

 目を覚まし、続いて垢すりをすることに。思い返せば昭和50年代に全国で一大ブームとなった健康ランドでは垢すりが人気で、こうした都心スパの先駆者とも言える。

ヒーリングバーデ(9階)からの眺め ©山崎まゆみ

 30分4400円の垢すりを終え、すっきりとした心持ちで、サウナが充実のヒーリングバーデに向かう。東南アジアのリゾートを思わせる設えにオープンデッキもあり、5種類ものサウナスペースを楽しめた。サウナといっても低温サウナが多いため、息苦しくなく、サウナの中でも油断をすれば眠りに落ちてしまう。特に石が敷き詰められたスペースに横になると、硬い岩盤とは異なり、腰のカーブ部分も隙間なく温められて、心地よかった。