FUJIWARAさんとは楽屋裏で少しお話ししましたけど、小さい頃に親父に連れられてお2人にお会いしたことを覚えていてくれました。「まさか、こんな形でまた会うなんてなぁ」とおっしゃってましたね。
ーー笑いの殿堂的な場所であるなんばグランド花月の舞台に立ったことで「お笑いで生きていこう」と。
山口 とは思わなかったですね。「大学に行こう」って(笑)。
藤井 僕は高校生の時点で、もう芸人になるつもりでした。大学に進んで、どこかに就職する考えはなかったですね。といっても、関東学院大学に指定校推薦で受験して通ってるんですけど。お笑いに活かせることが学べるかなと思って、人間共生学部のコミュニケーション学科ってのを専攻してます。
山口 僕は専修大学の経済学部経済学科へ。去年まで芸人になるか就職するかで悩んでたんですけど、Netflixで『火花』を見て「やっぱり芸人になるしかないな」って。
藤井 ただのミーハーだよ、それ(笑)。いまはこうしてプロでやってますけど、その前にこのコンビが解散したら芸人の道に進むのはやめようと考えてましたけど。
ーー藤井さんのこういう言葉や考えは、山口さんとしてはうれしい一方でプレッシャーになってたのでは。
山口 なってたといえば、なってましたね。
藤井 コンビを続けられるよう、山口の周りの連中に僕の考えを聞かせて回る作戦を立てました。そうすれば、いつかは山口にも僕の気持ちが伝わるんじゃないかって。
山口 そこに『火花』も乗っかったんです。
藤井 又吉直樹さんと『火花』に助けられたわ(笑)。
父から「芸人になるのか?」と訊ねられたことはない
ーー山口さん、こっそり就職活動してるなんてことは。
山口 ないですよ(笑)。
藤井 めちゃくちゃ困るな、それ。そうだったら、マジで言っておいてほしいな。
山口 僕、単位がちょっとヤバくて。密かに就職活動してる場合じゃないです。
ーーちなみに宮迫さんが藤井さんの芸人志望を確実に意識したのは、時期的にいつぐらいだと思いますか?
藤井 やっぱり、(前編で話した)エコノミークラスの件もあったんで「ハイスクールマンザイ」出場で完全に悟ったと思います。ただ、はっきりと「芸人になるのか?」と訊ねられたことはないですね。
ーー山口さんのご両親はどうでしたか。
山口 僕は大学の2年か3年あたりで「あんた、就職どうすんの?」みたいな圧をかけられだして。「芸人になるのもありかな」と言ったら「ふーん」と返されて、1週間くらいすると「就職どうすんの?」とまた聞かれるのを繰り返してました。最近はさすがに聞いてこなくなってきましたね。
藤井 うちは親父がどうなのかは知らないけど、お母さんが「なにやってもいいよ」という親なので。自由にさせてくれる家ですね。