山口 なんで、とりあえず決勝に行かなきゃいけない。
ーー昨年の大会では“悪口漫才”というキーワードが出てきて、物議を醸しましたね。
藤井 その言い方は別として、僕としてはトップレベルで好きな漫才のスタイルなので。本来は、ああいったスタイルでやりたかったくらいですし。
山口 めっちゃ好き。
藤井 もうちょい毒を刺す人というか、怒鳴ってツッコむ方がいてもいいなとは思ってたんで。
山口 大学お笑いでは、ああいう毒のあるほうがウケてますね。
藤井 そう、昔からずっとそんな感じなんですよ。
ーー「このネタは、セクハラになっちゃう」「パワハラになっちゃう」とか、敏感になっていたりしますか。
藤井 僕はめちゃくちゃ気にしますね。気にしたうえで、やっちゃうときもありますけど。
山口 僕はぜんぜん気にしないですね。とりあえず制御してくれる人が横にいるんで、僕は気にせず。
ーー引き続き、宮迫さんのYouTubeには出られるのでしょうか。
藤井 そんなに出ることはないです。いずれはコントもやりたいけど現時点では漫才に集中したいので、何回も出ることで僕らのキャラが固まっちゃったり、見られ方が変わるのもアレなので。
「芸人だけの収入は……」
ーープロとしての活動とサークルでの活動は、両立させるのが難しいですか?
藤井 僕たちはサークルにいたかったんですけど、ちょっと両立は難しいです。といっても芸人だけの収入は……。
山口 ほぼゼロです。
藤井 実家なんで、ご飯とかは大丈夫なんですけど。卒業後はひとり暮らしもしなきゃいけないんで。引っ越したら、時給のいいバイトに変えなきゃとかも考えないと。もちろん、芸人で食えるのが一番なんですけど。
山口 僕も卒業したら家を出ようと考えたんですけど、バイクのローンがあるのでそれを返し終わってからにしようかなと。
藤井 不安しかないですよ。ガスとか止められてる芸人仲間とか全然いて、そいつらから「またガス止められたよ」みたいなのを聞くと「ハァ~~」ってなります。
ーー実家が東京にあるなら、わざわざひとり暮らしをしなくてもいい気が。
藤井 それもそうだし、実家暮らしの芸人さんも少なくないとは思うんですけど。同じ土俵に立たないと書けないネタとかあるのかな、みたいな。
山口 やっぱり生活が大変だからこそ「絶対売れてやるぞ」みたいなのがあるじゃないですか。
藤井 ハングリー精神ね。
山口 そう。実家でぬくぬくしてると、そういう人たちに負けそうで。
藤井 バイトが本業みたいになってしまう芸人さんも多いですから、とにかく芸でやっていけるようにするしかないですね。
写真=深野未季/文藝春秋
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