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社長が元暴力団、社員の半数が“訳アリ”、殺人犯も内定… 異例の採用を続ける福岡・中洲の会社で“一般社員”が思うこと「同僚に対して怖い感情がなかったと言えば嘘になります。でも…」

社長が元暴力団、社員の半数が“訳アリ”、殺人犯も内定… 異例の採用を続ける福岡・中洲の会社で“一般社員”が思うこと「同僚に対して怖い感情がなかったと言えば嘘になります。でも…」

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 中溝観光開発は実際に、元受刑者らを数多く雇用して社会復帰を支援する実績を法務省から表彰されている。中溝社長は更生支援をさらに進めていくために昨年、社会復帰応援求人誌「リボーン」を創刊した。

 

「ありがたいことに『中溝観光に入りたい』という連絡をたくさん頂くのですが、うちもキャパがあるので無制限には雇用ができません。そこで同じような思いでやってくれる企業を集めて作ったのが『リボーン』です。まだ創刊号だけですが、これから継続して更生支援の輪を広げていきたい」(中溝社長)

「受刑者は事件を起こした地元で働けないケースも多い」

 創刊号には中溝観光開発のほか、福岡県内の6社の求人が掲載されている。添付されている履歴書も受刑者・元受刑者の就職活動用にカスタマイズされており、「罪名」「懲役」「満期日」「刑務作業の内容」「工場での役職」「懲罰回数」といった項目を記入する欄がある。「銀行口座の有無」「被害者との関係」など、実際に雇用をしてきた中溝社長だからこそ分かる重要な項目も並ぶ。

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「受刑者の雇用は草の根で進めていくしかないんです。最近は、遠方の同じ思いの企業とのつながりも増えてきました。受刑者は事件を起こした地元で働けないケースも多いので、関西や関東などの企業と協力体制があると良いんですよ。こちらから人を送ったり、あちらから受け入れたりね。そうやって地道に進めていくしかないと思っています」

 中溝社長の下には、きょうも全国からSOSが届いている。

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