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昔からおっぱいが大きくって、すごいコンプレックスだったんです

――麻美さんは18歳のときに上京されて、グラビアのお仕事をはじめたそうですね。なにかきっかけがあったのですか?

麻美 私は昔からおっぱいが大きくって、すごいコンプレックスだったんです。でも、姉がせっかくだからグラビアの仕事をしてみるのもいいんじゃない? って言ってくれて。私も好奇心が強いし、興味本位で、バイト感覚ならって思って姉の知り合いの事務所を紹介してもらいました。

――胸が大きい方にも悩みはあるのですね……。

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麻美 そうなんです。学校では男の子はからかってくるし、当時、初めてつけたブラジャーがFカップだったんですけど。友達にFカップっていう話をしたら、学校中に言いふらされちゃって。「Fちゃん、Fちゃん」ってからかわれたりして。当時のCMを替え歌にして、「FFFFFカップ~」とか、結構言われましたね。変な話、恋とかしても、「どうせ胸が目当てなんでしょ!」みたいな気持ちだったし。「おっぱい大きくていいじゃん!」って言われたりしたんですけど、自分では「おっぱいとしか見られてないんでしょっ」っていうのがあって、ちょっとコンプレックスでしたね。

 それに、胸が大きいとお洋服選びも意外と大変なんですよ。あんまり胸元の開いた服は着ないようにするとか。普通にお洋服を着ただけでも、妊婦さんじゃないのに妊婦さんのようなボディラインが出たり、服によっては度を越してグラマラスに見えすぎちゃうとか。あとブラジャーも全然可愛くないとか、10代の頃はそんな可愛い悩みがありましたね。

撮影 鈴木七絵/文藝春秋

「何いってんの? AVやんなきゃ、事務所辞められないよ」

――上京してしばらくは、グラビアのお仕事されていましたが、そこからどのような経緯でAV女優になったのでしょうか?

麻美 グラビアのお仕事は半年くらいやっていましたが、留学費用とか、思うようにお金も貯まらなかったし、当時付き合っていた彼氏がいたので、群馬に帰りたくなっちゃったんですよね。それで、事務所に「グラビアの仕事を辞めたいです」って言ったら、「何いってんの? AVやんなきゃ、事務所辞められないよ」って言われちゃって。もちろん「そんな話、聞いてません!!」「私は高崎に帰りたいんです!!」って泣きながら言ったんですけど、全く話にならないどころか、なんで泣いてるの? って雰囲気すらあって……。

 思い起こせば、グラビアの事務所といいつつ、AVのポスターが貼ってあるとは思ってたけど、まさか自分にAVの話がでるなんて、全く想像もしてなかったし。でも、事務所の人と話しをしても、その場の空気がとにかく怖かった。「AVをやります……!」って言わないと、帰れないような雰囲気はありました。「留学もできるし、自分のやりたいこともできるよ」って言われて、当時の私は先のことを考えることもなく、じゃあ人生一度きりだし自分の夢を叶えるためにも、やってみようかなという気持ちになったんです。