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2018/02/08

genre : ライフ, グルメ

薬味には長ネギだけでなく、玉ねぎの細切りも

 厳冬期でも、真夏の炎天下でもグイグイ食べてしまいそうな味だ。人参天と食べてもうまそうだ。この「キーマカレーそば」は東京の立ち食いそば店の中でも傑作だと思う。しかも、「柳屋」では、薬味は長ネギだけでなく玉ねぎの細切りも使うのだが、それが一層よいアクセントになっている。

キーマ丼とのセットもあります

「柳屋」のつゆは、いわゆる「染まり系」の王道を行く。岩本町の「スタンドそば」、神田須田町「六文そば」などをも凌ぐ、漆黒のつゆである。しかし、その口当たりは丸く、不思議とふくよかだ。この漆黒つゆ(魚介系・返し)とキーマカレー(挽肉・スパイス)の相性がこんなにもいいというのは新発見だ。カレーそばが一歩深化したように感じられる。

こちらはかきあげそば

 そして、そばは中野区にある製麺所の茹で麺を使用しているがコシもある。つゆに染まっていくのを見ながら麺を食べていくのも面白い。

夫婦別々に修業した

「柳屋」は昭和48年頃の創業。先代のご両親はもともと笹塚で芋飴を販売するお菓子屋さんを営んでいたそうだ。当時、近所にスーパーができることを知り、業態変更を模索。若い時、親戚筋のそば屋を手伝っていたこともあり、立ち食いそば屋に白羽の矢を立てたという。そして、夫婦で都内の立ち食いそば屋に別々に修業にいき、自分たちの味を作っていったそうだ。

つゆの口上

 笹塚駅前には、かつて「福寿草」、「井筒そば」、「山田うどん」などの立ち食いそば屋がひしめいていた。今は「富士そば」と「柳屋」だけになっている。

 「柳屋」は「冷やしそば」350円もうまいし、「人参天そば」420円、「ジャガ天そば」420円もうまい。それに「キーマカレーそば」も加わった。次に来るときは、また注文に長考するのは間違いなさそうだ。

これは、じゃがきのこうどん

写真=坂崎仁紀

INFORMATION

柳屋そば店

住所 東京都渋谷区笹塚2-11-4

営業時間 6:30~15:00位

定休日 土・日・祝 

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