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「出る杭は、メッチャ打たれると知った」引退して会社員に…孤高の女芸人・アンラッキー後藤(45)が語る、“芸能界と一般社会の違い”

アンラッキー後藤さんインタビュー #3

2023/02/26

genre : エンタメ, 芸能

note

——芸人になってほしくないですか。

後藤 止めます。絶対止めます。

——当時のお父さまの気持ちが分かる。

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後藤 分かります。絶対やめてほしいと思う。

今の女性芸人の、当時との違い

——当時の芸人界、女性芸人界と今とで変わったなと思うところってどこでしょうか? 

後藤 全然違いますよね。本当に一視聴者として言うと、芸人根性があるような感じがします。「私、芸人になりたくてなったんだ」みたいな人たち。「女捨ててる」っていうのも売りにしている感じがして、親目線で「ああ、頑張ってるな」って見ちゃう。

 今は男の芸人と同じぐらいに「自分が自分が」って行くじゃないですか。当時はそんな人は誰も居なかったので。だから、当時とは別世界です。上に上がろうというのはすごい伝わる。売れてやろうと思っている女性芸人が多いなと思います。

 

——今、好きな芸人さんっていらっしゃいますか? 

後藤 うちの家族が好きなのはジェラードンと錦鯉。あと子どもはテツandトモも好きですね。やっぱりすごいな、テツトモ、と思って。ずっと一緒にライブに出てたので、尚更思います。

——それまで芸人さんの活躍する場所というのは劇場かテレビかだけだと思っていたんですけど、テツandトモさんが「営業」というジャンルを世に知らしめましたよね。

後藤 そう。営業で一生食っていけるというね。

——今はそれこそYouTubeもある。活躍の場が広がっている。

後藤 多彩というか、お笑いだけじゃない感じ。お笑い芸人はきっかけであって、本当にやりたいことは違う芸人さんも多いじゃないですか。でも、女性芸人はむしろ「芸人」が強くなってる気がする。これは昔と逆ですね。みんなネタもしっかり作ってる。

——去年ヨネダ2000がM-1の決勝に13年ぶりに女性コンビとして残りました。

後藤 私、あれが初めて見たM-1です。ずっとお笑いを見ないようにしていて。