「ジャニーズから独立し、フリーになって“魔法”が解けました」
――事務所を退所されて現時点で約2年半経ちました。
手越 以前はジャニーズ事務所という魔法に掛かっていたので。ジャニーズだから見てもらえる。歌も踊りもカッコよく見える。もう、とんでもない舞台装置や演出の中でライブをさせてもらってるわけだし。
でもフリーになると、その魔法が解けるんですよ。魔法が解けるんじゃなくて、事務所に掛けて頂いた魔法が解けるんです。だから、「ジャニーズの手越祐也」から「手越祐也」になって。でも、元々ジャニーズファンだったから、好きになってくれる人も多いし。ブランド品のバッグが、ブランド品じゃなくなっちゃうのと一緒なんですよ。同じバッグなのに。でも、そういう現象が起きることは、自分が一番わかっていたし。
ただ、逆に言うと、今応援してくれるファンは、生き様だったり、手越祐也という人間が好き。歌が好き、踊りが好きって、ジャニーズのブランド力じゃなくて、「手越」が好きなんですっていう人たちが残ってくれているから、より愛を感じるようになりますね。
――プレッシャーはありますか。
手越 プレッシャーとか、歯がゆかったのは、最初の1年ぐらいですね。2年目あたりから、色々な人が協力してくれるようになってきました。事務所を辞めてすぐは共演できなかった人からオファーがきたり、「一緒に音楽やろうよ」って声掛けて頂いたり。手越祐也というアーティストだとか、僕の人柄を見てオファーしてくださるありがたさも感じているし。現場の熱量も上がってきているし、先のお仕事もたくさん決まっているし、今はワクワクと楽しさしかないですね。
同じ会社の人間関係で完結するのは無理です。外と繋がらないと
――一緒にお仕事をしているスタッフさんも、昔からのお仲間が多いと聞きました。
手越 マネージャーが中学の同級生です。元芸人で。今のファンクラブの運営も、サッカーとかファッションの友達から繋がっていて、独立したら一緒にやろうよって言って、今一緒に仕事してます。
僕は、20歳過ぎくらいから事務所の人と遊ぶんじゃなくて、外の人と遊んでいて。当時はそれが、たまに撮られ、批判され、色々いわれましたけど(笑)。でも、事務所を辞めた今、結局、僕が色々なお仕事ができたり、楽しく過ごせてるのって、外で出会った人たちとか、プライベートの友達に支えてもらっているからなんです。
これは別にジャニーズの話だけじゃなくて、会社を辞めてフリーになるときは、自分を支えてくれる仲間を外に作っておきなよっていうのは、思いますね。
――手越さんは外の世界との繋がりができていた。
手越 じゃないと無理です。同じ箱の中だけで人間関係が完結してしまうと、フリーになっても、何もわからず、裸で出ているのと一緒なので。ちゃんと外の世界に人脈を作って、自分を助けてくれる本当の仲間を作ってから飛び出す。だから、はじめこそ不慣れだったし苦労したけど、今はめちゃくちゃ充実しています! 以前に比べて格段に忙しくなりましたが、仕事にも仲間にも恵まれて、とても幸せな環境にいさせてもらっていると思っています。
撮影=杉山拓也/文藝春秋
INFORMATION
4月12日から全国ツアーが行なわれます。詳細はHPをご覧ください。
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フォーライフミュージックエンタテイメント
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