高品質のVR(バーチャル・リアリティー)が楽しめるソニーの新商品「プレイステーション VR2(PS VR2)」が22日、発売されました。同社のゲーム機「プレイステーション5(PS5)」専用で、価格は何と税込7万4980円。ゲーム機本体(税込6万478円)を超える高額な“付属品”ですが、本商品は各所で大きな話題を集めています。なぜでしょうか。
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“転売ヤー”への対応
PS5は、8K対応の映像と、コントローラーなどの振動を駆使、ロード(ゲームの読み込み)時間を短縮し、SONYが満を持して発売した家庭用ゲーム機です。約2年で3000万台以上を出荷するなど世界的な人気を博しています。
しかし日本では、人気がアダとなって、希望小売価格をはるかに上回る悪質な転売がほぼ2年間にわたって横行。販売店にも並ばず抽選販売が続き、2023年2月に入ってようやく店に並ぶようになりました。SNSでも「購入できた」という声と共に、日本国内の週の販売台数でも(ようやく)「Nintendo Switch」を上回るようになりました。
そのためPS VR2も当初、転売のターゲットになる心配もありましたが、転売対策が成功し、現時点では順調に欲しい人のもとへと商品が行き渡っているもよう。
今回の転売対策のポイントは、ゲーム機のネットサービスを利用するときに使うアカウントを活用したことです。昨年11月の予約受付時に、1年間(2021年11月1日~2022年10月31日)で20時間以上PS4かPS5でプレーをしたアカウントを応募条件にしました。普段からゲームを遊ぶユーザーを優先することで、転売目的の応募を“排除”し、転売ヤーを“けん制”したのです。