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「高すぎる。そこまでは……」という声も
VRを体験できるサービスは、お手軽なものから、本格的なものまで幅広くありますが、PS VR2は、値段からもわかるとおり高品質路線。ヘッドマウントディスプレー(HMD)は有機ELディスプレーを採用しており、解像度は片目で2000×2040ピクセル(初代PS VRの約4倍)あり、専用コントローラーで腕の動きも検知します。両手が独立して動くので、おなじみのコントローラーとは違った操作が楽しめるのです。
対応ゲームソフトは、新作はもちろん、既存タイトルのアップグレードなど、発売のタイミングで30本以上を用意。今後も100本以上を投入する予定といいます。
しかし、PS VR2とPS5の両方をそろえれば13万円以上。もともと高性能なHMDは、テレビのようなもので、触感を刺激する装置もありますから、コストはどうしてもかかります。また、今は世界的にインフレが進んでおり、エネルギー価格も急上昇中。未知の体験ができるとはいえ逆風であり、「高すぎる。そこまでは……」という声も理解できます。
ただし、VRという最先端の技術を用いて、未知の体験をしたい……という価値をどうとらえるか。この価値観は個人で異なるでしょう。
「VR元年」と言われた2016年に発売されたPS VRの場合、4万4980円(税抜き、当時)の高額にもかかわらず、同機は累計で500万台以上(2020年時点)を出荷しました。数字だけを見ると、相当数売れたと感じるかもしれませんが、PS4本体の累計出荷数は1億1700万台以上でしたから、ごく一部が購入しただけで、新奇性を好むコア層向けのニッチな商品です。