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 特大エビのお刺身!と贅沢に一口でいっても良かったが、恐らく口内に溢れるオマールエビエキスを味覚が処理できないと判断して断念。丁寧にいただくことに。

お店で売ってても恐ろしくて手が出せない贅沢な一皿

 では。

 食感はプリップリで繊維がまだ生きている。熟成の対極にある新鮮な歯ごたえこそ釣り人に与えられた特権。香りは爽やかな潮の風味が鼻を抜け、同時にエビの甘さが口内に押し寄せる。特にエビは少量の醤油の塩味に反応して甘さが一層際立つ感じがする。

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箸でつまんだだけでも身の弾力が伝わる

 そして咀嚼しても抜けない旨味に飲み込むタイミングを失ってしまう。一口で得られる幸福度が高すぎる……。

爪の肉もお刺身でいただく

 爪の肉は胴体ほどの食感はないが、香りの強さが特徴的だった。

 頭部と殻を利用して次はオマールエビのビスクに挑戦してみた。調理法はクックパッドから拝借。2時間を越える調理時間を経てビスクが完成。

 では。

うまみが濃厚すぎたオマールエビのビスク

 濃縮されたオマールエビの香りとバターの相性が良い。たくさん詰まったミソもスープにコクを持たせている。さらにニンジンや玉ねぎといった野菜から出た上品な甘さも良い。ビスクがある限りバゲット、パスタ、ライスで1日3食ローテ―ションしたい。コリュッシュで釣ればこんな贅沢な願いを叶えることができる。

コリュッシュを象徴するオマールエビのオブジェ

ガチ勢だけが優遇されるわけではなく、アタリは平等にある

 集合から釣り開始までの雰囲気は、確かにのんびり楽しむ釣り堀とはかけ離れた緊張感がある。しかし、タックルや仕掛けを持参したガチ勢だけが釣れるわけではなく、この日は小学生の子どもと父親が初参加しており、「少年が2匹、父親2匹」の釣果が上がっている。

レンタルすれば手ぶらでOK

 そこには釣り堀の設計的な配慮もあり、イケスの底には網の仕切りがあるためオマールエビが正面に移動したり、偏ったりしない仕組みになっている。後半に移動した先でもしっかり釣れば独り勝ちすることもあるだろうが、アタリにおいては平等に得られる仕組みになっているので安心して参加してほしい。

田畑に囲まれた「ポツンと一軒釣り堀」ここは平常心では釣りができない海のエビ釣り場

写真=ぬこまた釣査団(大西)