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〈文書入手〉岸田首相が「今や私の側近として活躍」と推す西田昭二・国交政務官に公選法違反の疑い

〈文書入手〉岸田首相が「今や私の側近として活躍」と推す西田昭二・国交政務官に公選法違反の疑い

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 土本氏は、3月31日告示・4月9日投開票の石川県議選に鹿島郡選挙区(定数1=中能登町)から出馬の意向を表明している。前回の県議選は大激戦で、僅か26票差で野党が議席を奪取。保守王国の石川県で議席を獲得できなかった唯一の選挙区だった。

「それゆえ、地元の代議士である西田氏も力が入っているのです」(同前)

 この文書を受け取った50代女性が証言する。

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「土本さんに一票入れて下さいという意味だと受け止めましたよ。自民党議員とは付き合いがないので、なぜ自分なのか? 住所はどこで知ったのか? と不思議でした」

復興大臣政務官も兼任する西田氏 ©時事通信社

公選法が禁じる事前運動に当たる疑いが強い

 石川県では2013年、衆院選の公示前に候補者へ投票を依頼するはがきを送ったとして、金沢市議(当時)が公選法違反(事前運動)で書類送検され、罰金30万円と公民権停止2年の略式命令を受け、議員辞職した。市議は当時、「後援会入会を呼びかける文書で、投票依頼を意図したものではない」などと読売新聞の取材に述べていたが、司法は違法性があると見なした形だ。

 この市議の代理人弁護士は次のように語る。

「(西田氏の文書と市議の文書は)趣旨がほぼ同じです。文面を総合すると、『土本さんに投票を頼むよ』という話になっている。公選法違反(事前運動)に当たるでしょう」